最も多くのユーザーデータを監視しているのが、iOS版TikTokアプリであることや、米国では国家安全保障上の懸念から、政府機関では利用が禁止されていることなどが報道されています。
米国で、罰金付きでTikTokを完全に禁止する州が現れたとのことで、話題になっています。
モンタナ州が米州で初めてTikTokを正式に禁止
米国では、34の州で政府端末でTikTokの使用を禁止し、モンタナ州は先月、州内の個人端末でのTikTokの使用を禁止し、州内のアプリストアでのアプリの提供も禁止する法案を可決しましたが、法案が有効になる条件として、州知事グレッグ・ジャンフォルテ氏の署名が必要です。
9to5Macによると、ウォール・ストリート・ジャーナルは、州知事の署名が終わったことをレポート。
2024年1月1日からモンタナ州全土でTikTokが完全に禁止されるとのことです。
モンタナ州の法案では、TikTokの親会社ByteDanceはモンタナ州でいかなる形態や方法での営業も禁止され、法律に違反すると違反ごとに1日あたり1万ドルの罰金が科せられ、罰金はTikTokユーザーではなく、ByteDance自体が支払うことになります。
また、禁止措置の発効後にアプリを配布したことが発覚したアプリストア(Apple App StoreやGoogle Play Store)にも、罰金が科せられるとのことです。
ByteDanceは、モンタナ州におけるTikTok禁止の合憲性は裁判所によって判断されるだろうと述べており、今後禁止までの7カ月間に、法的異議申し立てを行うと予想されています。
TikTokの元幹部Yintao Roger Yu氏が、2018年にTikTokの親会社ByteDanceから不当に解雇されたことについて提訴した事件で、中国共産党が社内にTikTokアプリによって生成されたすべてのデータへの最高のアクセスが可能なバックドアチャネルを持っていたと訴状で暴露したことがレポートされました。
また、iOS版TikTokアプリでリンクを開くと、リンク先のWebサイトを操作している間、TikTok はすべてのキーボード入力(パスワード、クレジットカード情報などを含む) と、クリックするボタンやリンクなど、画面上のすべてのタップを監視しているとのことがレポートされ、TikTokを運営するByteDanceはリンク先の全データを監視する機能がコードに存在することを認めています。
モンタナ州のオースティン・クヌッセン司法長官は、TikTokを「中国政府がモンタナ人をスパイするために使用するツール」と説明しており、個人情報などがTikTokで監視されることを警戒しているもようです。