ハローワールド、Hikaru Sanoです。
Appleのスペシャルイベントが行われ遂に発表されたiPhone X、多数のハードウェア的変更もあり発表後も話題が絶えませんね。
発表に伴いAppleのアプリガイドラインも更新(英語版のみ)されたのですが、どうやらアンチウイルス系のアプリは一掃されそうです。
不用意にユーザの不安を煽らないためか
先日スペシャルイベントを終えたApple、いよいよARKitといった新しい要素をリリースするためにアプリのガイドラインを更新。
更新自体は多岐に渡るのですが、以前から「暗黙の了解」とされていた「アンチウイルス」や「ウイルススキャン」を謳ったアプリの禁止も明言化されました。
以前は「隠し機能」の禁止を説明していた「2.3.1」という項目に、新たに「実際に提供されていないコンテンツやサービス(iOSベースのウイルスやマルウェアスキャナなど)の禁止」が盛り込まれています。
iOSアプリは基本的に、「サンドボックス」と呼ばれるアプリ毎に用意された専用のスペースでしか動作できず、許可されていない領域(例えば他のアプリやiOSシステムそのもの)に干渉できない仕組みです。
それ故にAppleのアプリガイドラインを守ったアプリでは、絶対にウイルスをスキャンしたり除去したり、あるいは未然に防ぐといった動作はできません。
過去に「ウイルススキャン」や「アンチウイルス」を謳ったアプリがそもそもウイルスや脱獄アプリ、または詐欺アプリだった例が非常に多く、Appleは公式声明なしに2015年頃からアプリの削除を行ってきました。
もちろん以前から「2.5.3」という項目で、ウイルスやその他何らかの害のあるアプリは削除する旨の規約自体はあったのですが、「ウイルススキャン」や「アンチウイルス」を謳ったアプリを削除する、と明言するのはなかなか踏み切った更新かと思います。
それだけ「ウイルススキャン」や「アンチウイルス」を謳ったアプリでの被害が絶えなかったのでしょうが、それ以上に「基本的にウイルスにかからないiPhone」のイメージ定着、「ユーザの不安を不用意に煽らない」といったAppleの思惑も見えてきますね。
まとめ
残念ながらまだ日本語版はリリースされていない(いつもの事)のですが、詐欺アプリなどの温床になる「ウイルススキャン」や「アンチウイルス」アプリが一掃されるのは、こういった事に詳しくないユーザが被害に遭いにくくなるという意味で非常に効果を発揮するかと思います。
詐欺アプリなどは「ウイルススキャン」や「アンチウイルス」アプリに限った事ではないのですが、絶対数が減って健全なApp Storeに一歩近づいた更新となりました。