こんばんは、ロバートです。
先日WWDCで発表されたiOS 11。新機能が次々と明らかにされ、9月のリリースが待ち遠しいばかりですね。
さてユーザーにとっては楽しみでしかないiOS 11ですが、アプリを作っている開発者や企業からすると戦々恐々な面もあるようで…。
というのもiOS 11のリリースによって、これまで多くのユーザーに使われていたアプリが使われなくなる可能性があるんです。
iOS 11のリリースで使われなくなる可能性のあるアプリとは
「iOS 11のリリースでアプリが使われなくなる」とはどういうことかというと、まずは「個人間決済アプリ」が苦境に立たされるでしょう。
1. 個人間決済アプリ
iOS 11ではiMessageに個人間決済機能が搭載され、簡単にお金のやり取りが出来るようになります。
アメリカを中心にユーザーをコツコツと増やしてきた『Venmo』、そして日本では『paymo』『Kyash』『LINE Pay』などの個人間決済アプリが人気となっていますが…iOS 11のiMessageはこれらにとってかなりのハードルとなりそうですね。
ただしiMessageの場合、現時点でAndroidともやりとりできるかは不明。サードパーティ製個人間決済アプリはこの点では有利と言えるかもしれません。
2. QRコードアプリ
続いてはQRコードアプリ。iOS 11ではカメラでQRコードを読み取れるようになります。
ロック画面でもスワイプすれば出てくる標準カメラ。App Storeにはそれこそ数多くのQRコードアプリがありますが…今後は何かしらの付加機能を搭載しないと厳しいかも…?
3. 写真/動画の容量を減らしてくれるアプリ
カメラと言えば写真/動画の容量を減らしてくれるアプリも窮地に。iOS 11ではカメラの設定を
- High Efficiency(高効率)
- Most Compatible(互換性優先)
のどちらかから選ぶことができ、写真/動画の容量は「High Efficiency(高効率)」を選ぶと「Most Compatible(互換性優先)」の約50%まで削減が可能になります。
しかも画質の劣化もなし(動画の場合は逆に良くなる)ということで、もはや使わない手はなし。
▶【iOS 11】写真や動画の容量を50%削減できるらしいけど…画質は劣化しないの?
4. パスワード管理アプリ
さまざまなアプリやサービスでそれぞれ作っているパスワード。管理するのは大変だから、『1Password』を始めとした管理アプリに頼っている方も多いですよね。
この管理アプリのような機能が、iOS 11に標準搭載されます。
実はこれまでもパスワードの管理はiOSでも出来たのですがwebのみ対応でした。これがiOS 11からはアプリ内のパスワードにも使えるようになるとのこと。
ただし各アプリがこの標準管理機能に対応する必要があるとのことなので、すべてで使えるようになるには時間がかかるかもしれません。
5. メモアプリ
続いてメモアプリ。iOS 11の標準メモアプリは大きく2つの新機能を搭載します。
- スキャン機能:カメラをかざすだけで傾きや明るさなどを自動調整しスキャンしてくれる
- 手書き文字検索:手書きの文字も認識してくれる。そのため検索も可能に(ただしまずは英語と中国語のみの対応)
他にも表が作れたりなど使い勝手が向上。
Evernoteなど大量のメモや書類をスマートにまとめられるアプリにとって脅威となりそうです。
6. キーボードアプリ
最後はキーボードアプリ。iOS 8からサードパーティ製のキーボードアプリが使えるようになり、中には画面の大きいiPhoneに対応した「片手で打てるキーボード」などもあります。
そしてiOS 11では標準機能として、キーボードを左右どちらかに寄せることが可能に。
英語だけかと思いきや、日本語キーボードも寄せることができるようですよ。
ということで…
以上、iOS 11の新機能により苦境に立たされる可能性のあるアプリをご紹介しました。
Appleは先日のWWDCで「アプリ開発者の方々によって、今の便利な世の中は成り立っている」というムービーを冒頭で流していましたが(詳しくは以下動画をどうぞ)、iOSの成長のためにはそれらを取り入れていくしか無い…ということなのでしょうか。
アプリ開発者の方々には「これで終わり」というわけではなく、Appleの標準機能を上回るようなアプリを生み出していただきたいと願うばかりです…!