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「HomePod」から見えるAppleの音声アシスタント搭載スピーカーに対する戦略の違い

周辺機器 (アクセサリ)

ども!ともぞうです。

本日未明に開催されたWWDC2017ではここ最近の慣例を外して、さまざまなハードウェアが発表されましたよね。

なかでも注目だったのが噂にあった「Siriスピーカー」で、「HomePod」という名称で発表されました。

さてこの製品、すでにAmazonとGoogleが先行している分野だけにどんな形で出してくるのか注目だった訳ですが、競合製品と比較することでAppleがどんな戦略を取ったのか考えてみました。

先行するAmazonとGoogleの製品の特徴

音声アシスタントスピーカーと言えば、圧倒的に先行しているのがAmazonが販売する「Amazon Echo」。

人工知能Alexaを搭載しておりSiriと同じように天気やニュース、音楽の再生に加え対応する家電製品を音声でコントロール出来るのが特徴なんですね。

そしてすでに「OK,Google」で音声検索を実装していたGoogleも、昨年2016年10月に「Googleアシスタント」を搭載した「Google Home」を米国で発売開始。

eMarketer.comの調査によれば、現在のアメリカでのシェアは「Amazon Echo」が全体の70%のシェアを誇り、「Google Home」が23.8%と2強状態となっています。

Photo by eMarketer.com

どちらもスマホの代わりに家では音声のみでさまざまな事をできることに重点を置いており、リビングでの覇権争いを繰り広げているという訳。

そんな状況でAppleが「Siriスピーカー」を出すかも?なんて噂が出れば、ついにAppleもこの分野に参入ということで個人的にはWWDC2017において大注目だったんです。

競合に対してAppleの出した答え

そんなAppleが基調講演で発表したのが「HomePod」。

正直Appleが「Siriスピーカー」出すという噂が出たとき、今のままのSiriを搭載したスピーカーを出したとしてもなあ…というのが最初の感想だったんですよね。

というのもAmazonはすでに2年前に「Amazon Echo」を発売し、ユーザーの膨大な利用データを元に着々と人工知能も進化していますし、

今年1月に開催された家電見本市「CES2017」では多くのAlexa組み込み製品が発表されたことで、その期待の高さもうかがえていました。

LGの冷蔵庫 Photo by engadget

またGoogleは今までの膨大な蓄積データを生かした人工知能「Googleアシスタント」は、以前かみあぷでも比較した通り自然な会話を実現しています。

そんな中、Appleはプライバシー保護の観点からユーザーデータはiPhone内でのみ保持していることもあり機械学習という観点ではとてもかないそうにありませんし、数年前に発表されたハズのHomekitの対応製品は未だに多くありません。

この中で今のSiriを搭載しただけのスピーカーを出しても太刀打ちできないんじゃないかと思ってたのですが、出てきたのはまさかの音の良さを全面に出してきた製品。

その本気度が今回の基調講演で紹介する順番に現れていて、AppleはこのHomePodを紹介する際に1番に音の良さをアピール。

ここに長い時間を掛けて、次に「Hey!Siri」でApple Musicを聞くことが出来ると紹介。

最後にSiriで出来ることやHomekit対応の家電のコントロールも可能としていたんです。

なんとなく競合の商品があるなかで発表するなら、Siriがどれだけ音声アシスタントとしてすばらしいか、これからリビングに1台あるとどれだけ便利なのかメインにプレゼンするところだと思うんです。

でも、Appleはそれをしなかった。というかそこで戦っても現時点では勝てないと判断したんじゃないかと思うんです。

というのも「Amazon Echo」のスピーカーの音はいい音とは言われていないようですし、「Google Home」も音質に拘った製品ではないでしょう。

だからあえて、そのすき間を縫う形で音質のよいスピーカーをメインに、音声アシスタントをつけましたという形で出してきたんじゃないかなと。

ただ正直いちユーザーの視点で考えると、いくらApple渾身の音に拘ったと言ってもBluetoothスピーカーに約4万円を払うかというとなかなか手は出ないですよね。

だって今競合と呼ばれる製品と価格を並べるとこうですからね。

いくらAppleがBluetoothスピーカーと音声アシスタントを一緒に買うことを考えるとお買い得って言われても、それとこれとは別。

このあくまで音が素晴らしいBluetoothスピーカーというコンセプトにした上で、強気な価格設定が果たしてユーザーに受け入れられるか気になるところです。

発売は年末。それまでにSiriの進化に期待

あくまで家での音楽を聴くことに革命を起こすというスタンスの「HomePod」ですが、今年中には国内に投入される「Google Home」はソニーやJVCなどのメーカーも搭載スピーカーを出すと発表しています。

どうちらの会社もきっと「Google Home」とは差別化を図る為にスピーカーに拘った製品を出してくると予想されそうするとまた競合が誕生する予感も。

そしてAppleがSiriを搭載したスピーカーを出したとすれば、ユーザーとしてはリビングに置く音声アシスタントとしての比較をして買おうか考えるでしょう。

「HomePod」が発売される12月の時点でどんな状況になっているかは分かりませんが、果たしてすばらしい音が価格差を超える魅力となるのか注目です。

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