こんにちはkimiです。
最近よく聞く「IoT(Internet of things)」。モノにつながるインターネットということですが、「具体的に自分の生活にどう影響するんだろう?」って思いますよね。
実際に試してみないとよくわからないことも多くあると思うのですが、最先端のIoTデバイスを多数揃え、実際に体験できるホテル「&AND HOSTEL」が4月に浅草にオープンしました。
今回は実際に泊まることができたのでレポートしちゃいますよ〜!
未来感あふれるからくり屋敷のよう
今回実際に泊まってみたのは「&AND HOSTEL ASAKUSA NORTH」。最先端のIoTデバイスを部屋に多数備え、宿泊体験を観光目的の一つとして楽しめるのが売りなんだそうです。
アクセスは、東京メトロ日比谷線「南千住」から徒歩6分もしくは「三ノ輪」から徒歩8分。今回は「IoT セミダブル」(7,500円)に宿泊します。
セミダブルの部屋はこんな感じ。
一般的なビジネスホテルと比べるとちょっと狭いかなーという印象ですが、4月にオープンしたばかりなので部屋は綺麗です。
まずチェックイン時に手渡されたのが専用のスマホ。これで室内に備え付けられたIoTデバイスの操作がすべてできます。
よくあるIoTデバイスの多くはデバイスごとにアプリをインストールしなければならず非常に面倒ですが、&AND HOSTELでは「&IoT」という横断的なプラットフォームを開発しているため、一つのアプリで部屋全体をトータルに操作できます。
まずは部屋で使えるIoTデバイスについて簡単に説明していきますね。
まずは扉の開閉からですが、渡されたスマホの「OPEN」ボタンを長押しすることで、部屋の鍵をスマホアプリで開けると同時に部屋の電気をつけられます。スマホさえ持てば鍵を持ったか気にする必要がなくなりますね。
部屋の内部の鍵の部分に装着されているのが、それを実現する「Qrio Smart Lock」。
そして、照明の色味や明暗の度合いを調整することができます。
「Relax」や「Midsummer Sunset」など6つのプリセットから選べるほか、白・ピンク・青・緑の色に切り替え可能。
それぞれの明るさはスライドバーで微調整できます。レスポンスよくガラッと変わるので楽しくなります。
空調もスマホで調整可能。
空気清浄機の電源やエアコンの設定温度調整もラクラクです。寒い日にエアコンのリモコンを探すために布団から出る必要がないのはいいですね。
テレビのリモコンもスマホで。
チャンネルや音量調整はもちろん、地デジ特有の番組表選択まできちんとできますよ。
ちなみに照明・テレビ・空調の制御は「iRemocon」で行っているようで、壁際にはそれらをコントロールするための端末が設置されていました。
そして部屋の窓にはカーテンがあり、これもスマホから開閉可能。
「Close」をタップすると、ぐいーーんと音がしてだんだんとカーテンがしまっていきます。「mornin’」というデバイスが開けてくれているそうで、その様子は思わず見入ってしまいますね。
ホテルでは風呂やシャワーが使えるようになっていますが、シャワーの予約にもスマホが活躍します。
使いたいシャワーをタップすると、30分間の間予約されて、シャワー室のランプがつく仕組み。
そしてここからがこのIoTルームの真骨頂です。
スマホから「ナイトモード」のボタンをタップするだけで照明を暗くし、カーテンを締め、空調を調整し、施錠をしてくれます。
疲れて帰ってきてもボタンひとつですぐ安心して寝られるように環境を整えてくれるのは未来感ありますよね。まさに複数のIoTデバイスが組み合わさっているからこそできる技です。
そしてスマホで設定できるアラームも未来的。
「ナイトモード」とは逆の要領で、照明がつき、テレビがつき、カーテンが開きます。目覚めと共に朝日が部屋に差し込むというわけ。
部屋にはいくつか「MESH」という小さいセンサーが取り付けられており、これで光や湿度、温度などを感知します。
左側はその一つである湿度のセンサーで、右側の白いデバイスはスマート照明を制御する「Philips hue」。
そしてもう一つ部屋にあったのが、こちらのマルチリモコン「HUIS」。
電子ペーパーが採用されていているので常時点灯しても電力がかからず、リモコンそのもののように使えます。パンフレットを読むと、自由に表示部のデザインをカスタマイズできるそう。
部屋に備え付けているIoTデバイスを紹介してきましたが、バーとしても使われている1階の共有スペースにもいくつかIoTデバイスが置かれています。
こちらにはデジタルキャンパスの「meural」。額縁の下辺部分で手を動かすことで映像や写真、絵画の表示を切り替えられます。
実物の絵画は一枚でも高価ですが、これなら気分によって好きなように変えられますね。空間にも自然に溶け込んでいます。
こちらはKAMARQの「SOUND TABLE」。
一見普通のテーブルですが、天板部分にスピーカーが内蔵されており、Bluetoothで音楽が流れます。触ってみると確かに振動が感じられました。
そしてこちらは大きなタッチパネルの案内板。
観光案内を見ることができ、将来的には見た履歴を蓄積し、個々人の興味のあるものを表示するようにするそうです。指紋認証を行うことでパーソナライズされ、またどの案内板でも自分のデータを見られるようにするとのこと。
スマホに接続して息を吹きかけることで血中アルコール濃度がわかる「FLOOME」も設置されていました。
置いてあったのはバーのテーブルなので、酒を飲んだ時に話の種に使ってみたいですね。
せっかくなので、ホテルの方にいくつかお話を伺ってみました。
ーーそもそもホテルにIoTデバイスを置くに至った経緯は?
「日本のIoT技術力を世界へ発信するプレゼンテーションの場、IoTデバイスの技術開発・実証実験の場、IoTプラットフォーム構築の研究・改善の場を作りたかったんです」
ーーお客さんの反応はどうですか?
「8割が外国人(IoTルーム以外にも宿泊費の安いドミトリータイプも利用可)のお客様です。IoTのデバイスがあることは知っていても体験する場はなかなかなく、買うのもすぐにはいかないので喜んで使っています。もっとも評判がいいのは照明で、鍵をなくす心配がないのは良いとの話もありますよ」
ーー今後も「&AND ASTEL ASAKUSA NORTH」にIoTデバイスは増えていきますか?
「今はどんどん店舗を増やしている段階です。店舗によって体験できるIoTデバイスを変えて、ここに行けばこのデバイスがあって、別のところに行けば別のデバイスがあって…と楽しめるようにしたいですね」
ーー操作によって万が一スマホが壊れたり、失くしてしまうなど使えなくなった場合は?
「スマホ以外にも普通の鍵で開けることができるので、部屋が開かなくなることはないですよ」
また、台東区という場所は昔から外国人や新しいものを受け入れてくれる場所であり、今後も宿泊施設として地域と共生していくことができたら、ともお話ししていました。
IoTという最先端のデバイスをホテルの部屋に大集結させたこの&AND HOSTEL。さながら「21世紀のからくり屋敷」という感じで、IoTが実現する近未来のホテルでの宿泊体験を楽しむことができました。
スタッフの方もとてもフレンドリーで、一階の共有スペースでは日が落ちてから多くの方が語らっていました。
お値段もとりたてて高いというわけでは無いので、新しいもの好きな方は都内の宿泊地の選択肢の一つにしてみてもいいかもしれません。予約や詳細はこちらの公式サイトからどうぞ!