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世界で注目を集めた「400円で買えるスマホ」を発売した会社社長、逮捕される

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こんにちわ、Hikaru Sanoです。

皆さんは昨年話題になった(発売すれば)世界一安いスマホ『Freedom 251』をご存知ですか?

「コーヒー1杯と同じ価格で買える」なんてフレーズも飛び出したスマホだったのですが、その発売元の社長が逮捕されたというニュースが舞い込んできました。

そもそも詐欺だった?

2016年2月、2015年に設立されたインドのRinging Bellsは、「251インドルピーで買えるスマホ」を販売すると発表しました。

251インドルピーは日本円でおよそ422円、一般的なスマホの1/100以下の価格で購入可能という事で、予約ページが一瞬でパンクする程の衝撃を業界全体に与えます。

常識的に考えて、422円でスマホを販売する事は不可能だと言えますね。

この発表を受けてインド人民党のキリト・ソマイヤ氏は、「インチキなプロモーションによるポンジ・スキーム」だと主張します。

(ポンジ・スキームとは資金運用を装った詐欺で、出資Aで集めた資金を資金運用せずに次の出資Bを募り、Aの出資者達には出資Bから配当を配り、また出資Cを募りBの出資者達に出資Cから配当を配り…と続けていく行為)

元々この『Freedom 251』はインドの産業力をアピールする目的を含めて行われており、インド政府による資金のバックアップがあってスタートしたものでした。

このバックアップがある前提で、通常では不可能な「コーヒー1杯と同じ価格で買える」スマホを実現しようとしたワケですね。

2016年3月、各方のジャーナリスト達から「一度商品を見てみたい」という問い合わせの殺到に応じ、一部のジャーナリストにテスター端末が送られました。

しかし蓋を開けてみれば本体は(修正液で偽装された)中国の格安メーカースマホ、システムはAndroidベースなのにiOSのアイコンとそっくりなものが複数あり、著作権侵害の塊みたいなスマホだったのです。

Ringing Bells側は「テスター開発が間に合わなかったので急場しのぎのテスターを送った」と話しており、あくまで詐欺などではない事をやんわり伝えてきます。

3ヶ月後には発売予定の端末でテスターの1つもないなんて、製造業的にはありえないとは思うんですが…。

ついに迎えた発売予定の2016年6月、『Freedom 251』が月末までに順次20万台が発送される予定だったのですが、最終的には1台も発送されませんでした

Ringing Bells側は「採算が合わないから政府の協力がないと発送できない(意訳)」と発表し、政府に追加の援助5,000億インドルピー(約8,414億円)を要請したと発表。

…こんな要請がまかり通るワケもなく、発注された約7,500万台のスマホ代金だけが同社に支払われ、ユーザには端末が届かない状態が続きました。

そして先日、一部のユーザにちらほら端末が配送されていたのですが、受け取った端末数が発注し代金を払った金額に満たないとして、同社社長が詐欺の容疑で逮捕される事となります。

そもそもほとんどのユーザ(代金支払い済み)に未だ端末が届いておらず、届いた端末も数が足りないとあっては、もうRinging Bellsに言い訳の余地はないでしょうね。

まとめ

いかがでしたか?

インド通信省の調査で、この『Freedom 251』は2,400インドルピー(約4千円)じゃないと採算が取れない事が発表されました。

「(2,400-251)×販売台数=赤字額」とか小学生でも分かる図式を、なぜ社長が理解できずリリースしたのか、謎でなりませんね(詐欺なんでしょうけど)。

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