こんにちわ、Hikaru Sanoです。
皆さんは企業の価値を示す指標の一つ、「時価総額」を調べた事はありますか?
日本だとトヨタが独走状態(記事執筆時点で世界32位)なのですが、現在世界で一番時価総額が高いのはなんとAppleなんです。
なぜ時価総額1位がAlphabet(Google)ではないのか
「時価総額」は株価に発行株式数をかけて算出される指標で、業績の評価よりも「将来の成長に対する期待」が反映する数字です。
この数字が高ければ高いほど将来的に成長する企業である、と投資家は捉え、更なる投資や売買を考えるワケですね。
この時価総額、2017年2月末時点では1位がApple、2位がGoogleなどを保有するAlphabet、3位がMicrosoftという順位になっています。
- Apple …7,139億ドル
- Alphabet …5,791億ドル
- Microsoft …5,013億ドル
スマホOSシェアではAndroidが、PCOSシェアではWindowsがそれぞれ世界一位のシェアを誇っていますが、いずれも1位を獲得していないAppleが時価総額トップに君臨する形になっていますね。
下図はNET MARKETSHAREが公開している、2017年1月時点のスマホOSのシェア状況なのですが、Androidが63.99%に対してiOSはその半分ほどの32.03%です。
この数字だけ見れば、「スマホ業界のトップはAndroidを保有するAlphabet」であるように見えますね。
AlphabetはAndroid以外にも、世界一の検索エンジンであるGoogleや多分野での事業展開を行っており、単に「将来性」といえばAppleよりも期待が高くても不思議ではありません。
ところが時価総額では1,348億ドルの差をつけAppleが首位という状態になっており、投資家の期待がAlphabetよりもAppleに傾いている事がわかります。
専門家はこの状況の理由について、3つの要因を挙げており、1つ目は「Googleの収益のほとんどが広告収入」である事としています。
広告とは実商品を販売するものではなく、あくまでスポンサーが掲載される場所に価値を見出して宣伝費用を支払われるもので、ユーザの手元に何かが残るサービスではありません。
それゆえに、「将来性」を期待できるサービスでは無いと考えられているようです。
2つ目は「市場」で、Appleが積極的に世界中に販売地域を拡充しているのに対し、Googleはこういった部分に消極的で中国という巨大市場に手出しをしていません。
そういった世界市場への姿勢も大きく影響しているようです。
最後に「製品ファミリー」が挙げられており、AppleはiPhoneをかなり絞ったモデル系統で生産し、それをベースに独自の開発プラットフォームや比較的安全で潤沢なストアの展開、サードパーティ市場の開拓を行いました。
GoogleのAndroidは基本的にOSのみの展開で、性能はメーカと端末によって大きく異なり、メーカ側が手を出しやすくてもサードパーティが手を出しにくく、またGoogle自身が収益を得にくいモデルになってしまっています。
こういった姿勢やサービスの先細りが、将来性に関して「Apple>Google」になってしまっている原因になっており、シェアや知名度を無視した時価総額に繋がっているそうです。
まとめ
いかがでしたか?
他にもGoogleが資金を多方面の開発に湯水のごとく使ってしまうという部分にも投資家的には不安要素のようで、配当利回りが無いことも大きく影響しているようです。
革新的とは言いづらいiPhone 7をリリースし投資家の信頼を損ねたと思われたのですが、それでもまだ投資家は将来のiPhoneに期待を寄せているようです。