こんにちわ、Hikaru Sanoです。
以前Appleとノキアで行われた長期特許侵害問題が、どうやらまた始まるようです。
12月21日ノキアはAppleに対し「複数の特許をAppleに侵害された」として、米テキサス州の連邦地方裁判所とドイツの複数の地方裁判所に提訴しました。
2011年の合意はわずか5年で終わり
今回の提訴案件の前にちょっとおさらいなのですが、過去にも同様の提訴があったので説明させていただきます。
ノキアは2009年10月、「ノキアが保有する10の特許をAppleが侵害している」として提訴。
これに対しAppleは2009年12月、逆に「Appleが保有する13の特許をノキアが侵害している」として提訴しました。
完全に双方から殴り合う形に発展し、ノキアはAppleからの提訴を受け「ノキアが保有する7の特許をApple製のすべての機器で侵害している」と、エスカレートした訴えを米国際貿易委員会に行います。
最終的には2011年6月にお互いに全ての提訴を取り下げ和解、Appleがノキアが保有する無線電話特許をライセンスすることで合意しました。
が、先日ノキアは「複数の特許をAppleに侵害された」として再度提訴を開始、2011年の合意はわずか5年で終わりを迎えました。
今回ノキアは「Appleの特許使用に関して合意を得るため長年努力を続けてきたが、自らの権利を守るために提訴に踏み切った」と説明。
Appleは「残念ながらノキアは特許に関して公正な値段でのライセンス契約を拒否し、ノキアが関わっていないAppleの開発にも支払いを要求している。」と反論した上で「(和解金目当ての)パテント・トロールだ」と声明を発表しています。
2011年の和解時には結局どちらがどれだけ特許を侵害しているか、和解金額や使用料などの事実関係がうやむやになっているだけに、現状どちらの言い分が正しいのかは推測することもできません。
専門家によれば「Appleはロイヤルティー料率を極力抑制したいという思惑が、ノキアには知的財産を貴重な収入源として活用したいとの思惑がある」と分析しています。
ちなみにAppleはこの提訴を受ける前日に、「ノキアと共謀してAppleをはじめとするスマホメーカーから不正なやり方で法外な利益を得ようとしている」とし、アケィシア・リサーチなどの特許保有企業を提訴しているのですが…闇が深そうです。
まとめ
いかがでしたか?
Appleが提訴を受ける以前からパテント・トロールを予想、前日に特定の特許保有企業を訴えていることに何らかの意味を感じますね。
ノキアは以前より某パテント・トロール企業との黒い噂が絶えないのですが、ノキアもパテント・トロール企業と化してしまうのでしょうか…。