こんにちは、ryoです。
先日総務省がMVNO(格安SIM)向け回線利用料の見直しを発表し、MVNOの通信料金が引き下げられる見通しとなりました。
そんななか、ソフトバンクがMVNO業者に対する回線接続料を従来より3割下げる検討に入っていると、日本経済新聞が伝えています。
格安SIMといえばドコモ回線が多いのですが、それに対抗するのが狙いなのか接続料値下げの理由を考えてみたいと思います。
ソフトバンクが回線利用料を大幅値下げ、しかし…
安い価格と独自のサービスで、最近CMなどでも見かけるようになったのが格安SIM(MVNO)ですよね。しかしながら、MMD研究所の調査だと実際に利用しているのは14.7%程度というのが現状。
その格安SIMの利用者が使っているMVNO業者の内訳を見ると「楽天モバイル」が20.7%を占め、続いて「OCNモバイルONE」、「IIJmio」となっています。
そしてそのほとんどの会社がメインで使っているのが、ドコモ回線なんですよね。
これ前からなんでだろうな〜って思ったのですが、実はちゃんと理由があるんです。
というのもMVNO業者は大手キャリアから回線を借りて、接続料を払うことでSIMを提供している訳なのですが、問題はその金額。
日本経済新聞に大手3社の10Mbpsあたりの月額料出ていたのですが、ドコモが一番安いんですよ。
- ドコモ: 78万5千円
- au: 96万8千円
- SoftBank: 116万7千円
そりゃこれだけ差があれば、必然と格安SIMを提供するならドコモを選ぶことになるよなという訳。
そこで今回のニュースになるのですが、今まで一番接続料が高かったソフトバンクが「ドコモと同等水準」にまで下げる方針を明らかにしたんです。
総務省としてはキャリアの回線の接続料が下がれば、格安SIM(MVNO)がさらに広まり結果、利用者の負担が下がるという思惑があり、今回の方針は大歓迎だと思うのですが気になる点もあるんですよね。
というのもソフトバンクは本日、SIMロック解除期間を従来の180日(6ヶ月)から4ヶ月にする方針であることも明らかにしているんです。
キャリアからすればSIMロック解除が早まれば、他のキャリアや格安SIMに逃げられてしまうのでできるだけ引き止めたいはずですよね。
そこで先程の回線料引き下げと合わせて考えると、ドコモと同等の接続料にすることでソフトバンク回線の格安SIMを増やし、SIMロック解除してもソフトバンク回線が利用されればOKと考えているんじゃないかと。
しかもソフトバンク系列で考えるとY!mobileもあり、こちらも接続料値下げで価格を下げることも可能になるので、場合によっては安さ求めるお客さんにはSIMロック解除してもらって受け皿にすることも可能です。
とあくまで想像ですが、ソフトバンクが回線接続料を下げるに至った理由はこんなことも考えられるんじゃないかというお話でした。
それにしても総務省が一生懸命になっている格安SIMは全体の約15%に恩恵がある話で、残りの85%はキャリア契約には関係ないともいえます。
とにかく去年より続いている総務省のコレジャナイ指導はこれぐらいにしてもらって、ほんとうの意味で使っている人が安くなったと思える指導をキャリアへお願いしたいものですね。