こんにちは、yumiです。
公正取引委員会は20日、「大手キャリア3社は独占禁止法違反になる恐れがある」という指針を発表しました。
一体なにが違反になるのでしょうか?詳しく見てみましょう!
独占禁止法違反になる恐れ?
そもそも「独占禁止法」とは、経済活動における独占行為を禁止するための法律。
分かりやすく例えると、A社とB社とC社がそれぞれ定価100円のリンゴを売る時、お互いがライバルですよね。なので自分のリンゴを多く客に買ってもらうには価格を下げたりなど、競争をしなければなりません。
A社が90円で売ったらB社が80円になり…これは「自由競争」なので全く問題はないのですが、そのうち、
- 「うちら3社の他にリンゴ売る人いないし、価格下げるのもうやめない?」
- 「そうだね。じゃあもうみんな100円で売るようにしようよ」
- 「他社が入ってきそうになったら邪魔しようぜ」
と協力したりしてしまうと、他社が入ってこれない状況となり独占禁止法違反になってしまうというわけです。
さてなんとなく独占禁止法が分かったところで今回の問題ですが、大手キャリア3社は一体なにが独占禁止法に触れているのでしょうか?
まず1つ目は、最近勢いを増しているMVNO(通称:格安SIM)の対応に関して。
現在MVNOの多くはドコモの回線を利用したものとなっており、auは「mineo」と「UQ mobile」のみ、ソフトバンクに至っては1つも存在しません(※「Y!mobile」はソフトバンク傘下ですが、自社回線を用いているのでMVNOではありません)。
これまで電気通信事業法「MVNO業者に対して自社の回線の貸し出しを拒否できない」とされていたのは一定のシェアを持つドコモのみでしたが、今回公正取引委員会は「auやソフトバンクも拒否した場合は独禁法に抵触する」という指針を発表しました。
そのため今後、au系やソフトバンク系のMVNOも多く登場するかも…と見られていますよ。
またMVNOへの対応の他にも、
- 携帯電話+ネット固定回線のセット売りで原価割れになるほどの割引をする
- 提携先に対してライバル通信大手と提携しないよう求める
- 携帯電話メーカーに対して、ほかの通信キャリアで使えないようにSIMロックを強要する
なども「独占禁止法違反になる恐れがある」としているそうです。
今夏にはあのLINEもMVNO事業に参入予定ということで、これからますます活気付く予感のする格安SIM業界。この指針によってユーザーの選択肢が広がることになるのは素直に嬉しいですよね!