もはやスマホユーザーにとって、連絡手段の筆頭となった『LINE』。
通常のメールやメッセージと異なる点として種類豊富なスタンプも挙げられますが、相手が自分のテキストを読んだかどうか分かる「既読機能」も新しいものでしたよね。
実はこれ、東日本大震災がキッカケとなって生まれた機能だと今ネットで話題になっているんです。一体どういうことなのでしょうか?
既読機能は生存確認のためだった?
「LINEの既読機能は東日本大震災がキッカケだった」という嘘か真かな話がたびたび話題になります。
ねえ、知ってる?LINEの"既読"マークってね、東日本大震災の時に安否が確認できずに不安になった人が多いから、緊急時にも生存確認できるように付けられた機能なの。避難場所や安否を伝えるために"ひとこと"機能があるの。
— 高嶺の華ちゃん (@takano_hana_) March 11, 2019
よくある噂ではには、「東日本大震災があってから連絡がとれる状態なのかどうかを把握するために付けられた」とあります。
しかし時系列で見ると、東日本大震災は2011年3月11日、そしてLINEのリリースは2011年6月23日なのですが…これは事実なのでしょうか?
LINEは、韓国のIT企業NHN株式会社(現ネイバー株式会社)の子会社である日本法人NHN Japan株式会社(現LINE株式会社)からリリースされました。
NHN創業者で現LINE株式会社の会長である李海珍(イ・ヘジン)氏は、東日本大震災が発生した直後の2011年3月中旬、出張で東京にいたそう。
覚えている方も多いと思いますが、震災直後は電話はほとんどつながらず、Twitter等のSNSが家族との連絡手段になっていましたよね。
李氏も、被災者が泣きながら家族と連絡を取ろうとしている場面をテレビで見ており、「コミュニケーション道具は結局、大切な人との疎通を強化するのに使うものではないだろうか」という考えが浮かんだのだそうです。
その後、李氏はすぐにプロジェクトチームを発足し1ヶ月半後に『LINE』が誕生。
李氏は中央日報の取材に対し「東日本大震災を思い出しながら、自分がどこにいるかを教えられる位置送信機能を追加した」と答えていますが、肝心の既読機能については言及されていません。
ということで、東日本大震災をキッカケにして生まれたのは「既読機能」というより、「LINE自体」といったほうが正しそうです。
現在の全登録者数は5億人を超えているLINE。悲惨な震災をキッカケとして生まれていたとは驚きですね…。