AppleはWWDC2023でiOS17を発表しましたが、開発者向けのセッションで、電動iPhoneスタンドとカメラアプリを統合できる新機能を紹介しました。
iOS17のDockKit APIで電動iPhoneスタンドとカメラアプリを統合
Appleは、WWDC2023セッションで、iOS17に新たに搭載されたDockKit APIをデモンストレーションしました。
DockKit APIを使うと、iPhoneを自動で動く関節式スタンドと接続したときに、カメラアプリと統合され、ビデオフレームに表示される人間の顔や体の位置を追跡することが可能になります。
この機能は、システムトラッキングと呼ばれ、Appleは、空間内を移動するときにカメラに追跡してもらいたいコンテンツ作成者や、教室内を歩き回るビデオ通話の講師にとって便利だと伝えています。
セッションのデモンストレーションの中でAppleは、「(カメラ)アプリは、360度の視野全体にわたってライブビデオ内の被写体を自動的に追跡し、スタンドを直接制御してフレーミングをカスタマイズし、モーターを直接制御し、他のオブジェクトを追跡するための独自の推論モデルを提供できます」と説明しています。
Appleは、DockKit APIにはビデオ撮影以外にも多くの用途があり、フィットネス、エンタープライズ、教育、ヘルスケアなどでの使用を例示しています。
また、人間の顔だけでなく、ユーザーの手の動きに応じて電動スタンドを動かすことも可能です。
DockKit APIは、iOSのネイティブカメラAPIを使用するアプリで動作するため、システムトラッキングを利用するためにほとんどのアプリを更新する必要がないとのことです。
実際に利用するためには、iOS17のDockKit APIと互換性のある電動スタンドが必要なので、今後サードパーティ製の電動iPhoneスタンドが開発される可能性があります。