iPhone14シリーズなどに新機能として搭載された衝突事故検出機能により、多くの人命が救われたとレポートがありますが、誤作動によって日本では消防署が、海外では緊急サービスで多大な負担がかかっており、Appleが情報収集を開始したもようです。
iPhone14などのスキーでの衝突事故検出誤作動についてAppleが情報収集開始
衝突事故検出機能は、iPhone14シリーズ全モデル、Apple Watch8、Apple Watch Ultra、Apple Watch SE2でデフォルトで有効になっている機能で、重大な自動車事故が検出された場合にデバイスが救助を要請できる機能です。
先月カナダのブリティッシュコロンビア州ではスノーモービルに乗ったユーザーのiPhone14からの誤作動に対する緊急出動で、救助隊がヘリコプターに40分乗り込み捜索活動を実施し、1万ドルの費用は州政府が負担したことがレポートされました。
また米国各地のスキー場を有する地域の緊急サービスには、iPhone14などからの衝突事故検出機能の誤作動による通報が増え、コールセンターで多大な負担がかかっています。
日本でも、静岡県の事例ではスキーではありませんが、沼津や東伊豆など4市3町を管轄する駿東伊豆消防本部では、スマートフォンの誤作動により最終的に通報現場まで駆け付けるケースが、年間200件程度発生しており、2日に1回以上、出動が空振りしている計算になることがレポートされました。
NEW YORK POSTによると、ニューヨークのグリーン郡とペンシルベニア州のカーボン郡では、衝突事故検出機能が原因で、地元のスキー リゾートからの911番通報が大幅に増加しているとのことです。
Appleの広報担当者はNEW YORK POSTに、現在、衝突事故検出機能により自動化された911番通報が急増している緊急サービスのコールセンターと連絡を取り、フィードバックを得ていると語り、情報収集を開始したことを確認したとのことです。
Appleは、ジェットコースターに乗車しているユーザーのiPhone14などからの衝突事故検出機能の誤作動を防ぐため、iOS16.1.2で修正を行いました。
今後、スキーなどのウィンタースポーツによる衝突事故検出機能の誤作動による119番通報を防ぐために、修正アップデートが行われるのか注目が集まっています。