本日午前2時に開催された完全オンラインのWWDC2020は世界中で注目を集め、各メディアではオンラインステージで発表された内容が大いに取り上げられていますね。
まだ英語版のみですがiOS 14の公式紹介ページが公開されていたので確認してきたのですが、WWDCで割とサクッと終わってしまった翻訳機能について紹介されていない部分が多かったので、ここで改めてご紹介させていただきます。
なぜかSafariだけが非対応
WWDCのオンラインステージでも翻訳アプリが新しく実装されると紹介されましたが、かなりあっさりした説明となっており「主要11言語の翻訳アプリ」くらいのイメージしかありませんでした。
しかし実際にAppleがリリースしたiOS 14プレビューページを確認してみると、iOS 14には新たに下記の翻訳機能が実装される事が明らかとなりました。
- 会話モード
- テキスト翻訳
- 音声翻訳
- お気に入り
- 注意モード
- オンデバイスモード
- 辞書
「会話モード」はiPhoneを横にして左右に別々の言語を翻訳表示するモードで、話しかけるだけで自動的に「テキスト翻訳」しダウンロードしてあれば「音声翻訳」もしてくれる機能で、公開時は下記11言語に対応しているそうです。
- 英語
- スペイン語
- 中国語
- 日本語
- 韓国語
- ロシア語
- ドイツ語
- フランス語
- イタリア語
- ポルトガル語
- アラビア語
「お気に入り」では翻訳したフレーズを登録しておく事ができ、「注意モード」では翻訳結果を横画面いっぱいいっぱいに表示、「オンデバイスモード」ではあらかじめダウンロードしておく事で完全オフラインで翻訳が使用可能になり、「辞書」では翻訳した単語をタップする事でその言葉の定義を表示してくれるそうです。
また別項表記ですがSiriの翻訳対応言語が大幅に増加するそうで、65言語以上のペアと相互翻訳できるようになり、よほど高性能でもない限り翻訳系アプリが死滅しかねないアップデートとなっているようです。
…なのですがSafariで新機能として実装される「ウェブページ翻訳」について、翻訳結果に使用できる言語がなんと英語・スペイン語・中国語・フランス語・ドイツ語・ロシア語・ポルトガル語のみとなり、日本語への翻訳がサポートされていない事が明らかとなりました。
翻訳アプリに実装されている機能を流用すればできなくもないように感じるのですが…日本語は世界で唯一「表意文字と表音文字2種類を組み合わせた言語」なので、Appleの満足のいく翻訳結果を「ウェブページ翻訳」で実現できなかったのかも知れません。
おそらく今までの機能のように後から追加されるとは思うのですが、Safariの翻訳についてだけはかなり残念な結果になってしまいました。
まとめ
筆者は本職の関係上、英語、中国語、マレー語、タガログ語でのメールやりとりが多く、今回のiOS 14での翻訳機能実装は素直に嬉しいのですが、そのメールに添付されたURLのWebページを翻訳してくれないのはかなりもどかしいです。
ただこの翻訳アプリ自体はかなり高性能なようなのでぜひ利用していきたいのですが、翻訳アプリや旅行支援アプリなどにとってはかなりの痛手になるかも知れません。