数日前に中国で装着中のAirPodsが爆発して怪我を負ったという事件が報道されたのですが、もしかしたらそれは偽物のAirPodsによって引き起こされた事件だったのかも知れません。
先日アメリカ税関で中国から輸入されたとある荷物を検査した結果、偽物のAirPodsが別の商品を装って密輸されていた事が明らかとなりました。
毎日400万ドル以上の押収
アメリカの税関と国境警備は先日、商品名が「リチウムイオン電池」と書かれた輸送品を調査したところ、中から出てきたのがリチウムイオン電池ではなく偽物のAirPodsであった事を明らかにしました。
この荷物から出てきた偽AirPodsは25個4,000ドル(約42万7千円)程度ではあったのですが、彼らによれば毎日平均して400万ドル(約4億2,748万円)以上の様々な偽物を押収しており、今回の発見も氷山の一角に過ぎないでしょう。
当然と言えば当然ですが、最近はAppleの偽物が非常に多く出回っているそうで、それらの偽物の90%以上が香港や中国から運ばれてきた事がわかっており、アメリカでも数多くの偽物が出回っている事から中国に偽物が溢れているのは言うまでもないでしょう。
ここで思い出されるのが先日のAirPods爆発事件で、あの時爆発したとされるAirPodsが偽物で本物と構造が違うのであれば、本来裂けるはずのない場所が裂けていた事もある程度の納得がいきます。
もちろん爆発したAirPodsがこの偽物に類するものとは限りませんが、単純計算で400万ドル x 365日 = 年間14億6千万ドル(約1兆5,603億円)もの偽物がアメリカに持ち込まれようとしている事を考えると、偽物と勘繰られても仕方がないでしょう。
それだけ中国や香港で偽物が生産されているワケですから、その製造本土で全く出回ってるワケもないでしょうし、中国でApple製品を購入するのが怖くなるレベルなのは間違いないですね。
こうした偽物が多く出回り正規品の販売が阻害されると、結果的に正規販売元のビジネスに大打撃を与えて衰退などしてしまうのは誰の目にも明らかなハズなのですが、「本物と同じような偽物で安いなら良い」とする層が一定以上いる以上、完全に偽物を排除する事は不可能でしょうね。
押収された偽物は基本的に検査結果を出した後に全て破壊するそうなのですが、こうした偽物にも多数の資源が利用されている事を考えると、この偽物ビジネス自体が多くの雇用問題や環境問題などにも密接に関わってきているのではないか?と考えさせられます。
まとめ
例の爆発事故が偽物だったのか、本物が不具合などで爆発したかなどの情報はまだ出回っていないのですが、これだけ多くの偽物がアメリカに密輸されそうになっている事を考えると偽物の可能性が高いのではないか?と思ってしまいますね。
最近の偽物ビジネスでは一部本物のパーツだったり、工場から破棄された本物を手直ししたり、本物に搭載されていたシリアルを集めて使用するなどかなり手が混んできているそうで、ぱっと見で簡単に判別できない偽物も多くなっているそうです。