今や誰もがスマホを持つ時代となり、一部の書類提出などにはスマホでの写真撮影で許可する例も出てきているのですが、この仕組みを利用する際にiPhoneを使っていたがために失敗する事例が少しずつ増えてきているようです。
アメリカで採用されている、高校生に大学の初級レベルのカリキュラムと試験を提供するAdvanced Placement(以降AP)について、iPhoneを使用してたせいで試験をクリアできなかったと、運営に声を上げている高校生が多数いたようです。
実は簡単に解決できる
非営利の教育機関College Boardが提供するAPとは、現役の高校生が大学初級レベルのカリキュラムと試験を提供するプログラムで、コレに合格すると大学入学判定で有利になったり、大学の同じカリキュラムをパスして卒業単位組み込めんだりより高度なカリキュラムからスタートできます。
こうしたメリットがある事から、アメリカで大学を目指す高校生にとっては非常に魅力的なプログラムとなっており、最近はオンラインにも対応している事もあって参加者は毎年かなりの数になるそうです。
そんな高校生の1人であるニック・ブライナー君はAPの英語文学カリキュラムを受講し、先週そのテストに臨み文学問題の解答と作文制作を紙とペンで行い、その内容をiPhoneにカメラで撮影して撮影するところまできました。
そしてそれをオンラインの画像提出フォームに添付して完了するはずだったのですが、画像を選択してアップロードした時点でフリーズしてしまい、最終的に画像を提出できずテストに失敗してしまうという何とも不本意な結果に終わってしまいました。
この原因はiPhoneのカメラ撮影時の画像保存方法で、iOS 11から新たにサポートされたHEIF(High Efficiency Image File Format)というフォーマットによって、画像が〇〇.jpgなどではなく、〇〇.heicとして保存されてしまいます。
大抵のWebでの画像アップロードでサポートしているのはjpg/png/gifとなっており、iPhoneによってHEIF(〇〇.heic)で保存された画像はアップローダーで画像と認識されず、意図しないファイルをアップロードされた影響でエラーが発生し、フリーズしたのです。
iPhoneと関係の深いサービス(TwitterなどのSNSなど)やアプリであればほとんど問題がないのですが、最近のサービスでも画像アップロードにHEIFをサポートしていない事が大半なので、気になる方はiPhoneの設定からカメラを選び、フォーマットの項目を高効率から互換性優先に変更しておきましょう。
ちなみにHEIFは編集後の保存に対応できてないようなので、iPhoneの写真アプリから対象の画像を選択し、編集を選択してわからない程度に少しだけサイズなり明るさなりを編集すれば、jpgで保存される事も確認できています。
まとめ
HEIFはjpgよりも優れた画像圧縮方法で、jpgよりも綺麗で軽く写真を保存できる反面、対応しているサービスや機器も少なく認知度も低い事から、今回のような悲しい結末を招いてしまったようです。
ちなみにメールアプリに添付すると自動的にHEIFからjpgに変換されるそうで、College Boardはテストの画像再送信プラットフォームにメールを採用してこの問題の解決に動いているようです。