App Storeで信じられないほどの利益を生み出しているApple、その影響力は非常に大きく、デバイスがゲーム機ではないにも関わらず2019年には世界で4番目に利益を生み出しました。
そしてそのゲーム事業をさらに拡張するためにApple Arcadeを展開したワケですが、どうやらコレが大失敗になっているようです。
中国での失敗が大きな原因か
イギリスのマーケティング調査会社であるGlobalData社は先日、現時点での世界的ゲームソフトウェア会社のスコアランキングを発表しました。
このランキングには日本だとスクエアエニックスや任天堂などがランクインし、最近ゲーム業界に参入し始めているIT系企業のAmazonやAlphabet(Google)なども含まれており、10項目5点満点のスコアが公開されています。
ランキングには世界的に有名で多大な利益を生み出している38の企業がノミネートされているのですが、なんとAppleはその中で最低評価である38位に格付けされてしまいました。
マーケット売り上げだけ見れば1.2兆ドルの世界第2位というとんでもない成績なのですが、一体なぜ最下位などという事態になっているのでしょうか?
この背景にはゲーム市場でも最大規模である中国でのマーケティングの失敗が度々取り沙汰されており、1つは大人気タイトルだった『Plague Inc.』をコロナの影響を受けて中国のストアから強制リジェクトした事、eスポーツの基盤になる仕組みを持ちながら参入していない事などが挙げられます。
『Plague Inc.』は2012年頃にリリースされた伝染病をデザインし人類を滅亡させるゲームで、2月頃に中国で人気が再燃していたもののコロナの影響を加味してかリジェクトされたようです。
またAppleがプッシュする割に全然人気を感じさせないApple Arcadeのマーケティング失敗にもコメントが寄せられ、4億人規模のeスポーツ市場を無視してまで「Apple Arcadeの30日間無料試用を提供だけで新規加入者を引き付けるのに十分かどうかは不明である」と手厳しい評価。
Appleはモバイル・レギュレーション・EC・開発環境については最高評価を得ているのですがそれ以外が平均並み、中国市場・クラウドインフラ・eスポーツについて最低評価なのがこのランキングで最下位の原因のようです。
まとめ
独自サービスを貫くのがAppleの姿勢なのは昔からなのですが、Apple Arcadeは世界規模で失敗している感が否めず、スマホアプリでは成功してもゲーム会社としては失敗している、という状態のようです。
特にここ数年で急成長しているeスポーツ分野をガン無視の理由がハッキリしておらず、代わりにApple Arcadeをいつでも猛プッシュな現場は、意固地になっている子供を彷彿とさせてしまいますね。