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AppleはiCloudの暗号化計画を停止、FBIに配慮か

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apple.com

Appleは、iCloudへのデバイスのバックアップをエンドツーエンドで完全に暗号化できるように計画していました。

しかし、FBIの反対を受けた結果、残念ながらこの計画は中止されてしまったようです。

AppleはFBIの苦情を受けiCloudの暗号化を断念

Appleは、2019年12月にフロリダ州ペンサコラの海軍航空基地で起きた銃撃事件の犯人が所持していたiPhoneを解除するようにFBIから要求されていました。

数年前の事件と同様、Appleはこれを拒否しFBIや司法長官から苦言を呈されていました。

実際、Appleでさえ、暗号化されたデータのロックを解除することはできないと言われています。

これに加えて、iCloudのバックアップまで暗号化してしまうと、FBIの捜査を一層難しくすることになります。

そのため、犯罪に用いられたiPhoneのデータを証拠として利用できなくなるというFBIの懸念をAppleが受け入れ、計画を断念したと伝えられています。

本体のバックドア設置については拒否し続けていますが、iCloudの暗号化についてはFBIの要求に屈した形になりました。

iCloudのデータは犯罪捜査において重要

以前から、AppleはiCloudに保存された犯人のiPhoneのバックアップデータをFBIなどの捜査当局に提出しています。

また、現状ではFBIはユーザーの知らないうちに彼らののiCloudアカウントを調べることができます。さらに、裁判所の命令も必要としません。



そして、2019年の上半期には、6,000を超えるアカウントの完全なデバイスのバックアップが取得されています。

また、Appleも要求されたアカウントデータのうちの90%近くに対応しており、2018年に裁判所命令によって提出されたデータは1万4千件にのぼります。

仮にiCloudの完全な暗号化が行われれば、これら全ての要求に答えることができなくなり、犯罪の捜査に与える影響ははかり知れません。

そのため、治安の面を考慮すれば今回の判断はやむなしと言えるかもしれません。

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