Appleのあらゆる製品に刻印されているリンゴのロゴマーク、今や世界中の誰もが一目見るだけで「Apple社のロゴだ」と判別できるほどに有名なものとなっていますよね。
そんなロゴマークに関する6つのトリビアが紹介します。
Appleのロゴの秘密
今回ご紹介するトリビアは調べてもなかなか出てこない情報だったり、今まで信じられていた情報を覆すトリビアを説明いたします。
あの単純デザインに見えるリンゴのロゴマークには、一体どんなトリビアが隠されているのでしょうか?
最初はニュートンのイラスト
今でこそシンプルなデザインのロゴマーク、実はAppleとして最初に考案されたロゴマークは誰もが知るイングランドの物理学者アイザック・ニュートンが、リンゴの木のそばで読書をしているイラストでした。
このロゴデザインは1976年に掲げられたのですが、印刷すると何が書かれているのか見えにくくなってしまうため、翌年の1977年には廃止される事となってしまいます。
最初に刻印されたのはApple II
今あるリンゴマークが最初に刻印された商品は、今出回るとオークションでとんでもない落札額となるAppleの黎明期商品、「Apple II」からでした。
「Apple II」の販売が1978年からである事を考えると、カラーリングこそ数年単位で変わっているものの基本図形は40年以上そのままであり、いかに優れたデザインであるのかがわかりますね。
拡張デザイン無し
多くのハイテク企業は複数のロゴデザインを有している事が多く、例えばFacebookの場合は濃い青を下地に社名「facebook」を白地で書いたロゴ、頭文字の「f」だけのアイコン(角丸四角形と円形の2種類)など、用途に合わせた拡張デザインを用意します。
しかしAppleは今までにこうした拡張デザインを制作・発表した事はなく、40年以上一貫してリンゴのシンプルなデザインをロゴとして利用してきました。
初期の虹色デザインの意味
「Apple II」などに刻印された初期のロゴマークは、くっきりと色の分かれた虹色で着色されたモデルとなっており、今見るとなかなか奇抜なカラーリングとなっていますね。
実はこのカラーリングにした事には商業戦略的な意味があり、当時他のPCが白黒画面(正確には黒と発光緑など)が主流の中唯一のカラーディスプレイを採用したPCである事を強調するもので、カラーディスプレイが一般化するまでは競合他社との差別化を図るために使用していたそうです。
初期のデジタル化費用
今でこそグラフィックツールは高性能となり、デザイナーが思い描いたグラフィックを忠実に再現できるツールがいくつも存在しているのですが、Appleがロゴをデジタル化した当時はまだ全然デジタル描写が発展しておらず、デザイナーはいわゆる「ドット打ち」でデジタルロゴを作成しました。
ファミコンのドラクエキャラ程度ならそう時間もかからないのですが、Appleはあのリンゴのロゴマークを忠実に再現できるほどのドット数で制作しており、なんと5千ドットのドット絵ロゴを5万ドル(当時の円相場平均でおよそ750万円)で制作したそうです。
誤って広まったAppleロゴの誕生秘話
インターネットでAppleのロゴについて調べると、「アダムとイブがかじったリンゴ」「『bite(かじる)』と『byte(情報単位)』をかけている」なんて話がありますが、そのいずれも”嘘”の情報だとご存知ですか?
制作したデザイナーであるロブ・ジャノフ氏がインタビューで実際に下記のように答えており、上記の理由がファンらによる勝手な想像であった事が明らかになっています。
「数週間さまざまなリンゴのシルエットを描いたが、1口かじったデザインにするとトマトやチェリーに見えなくなった。」
まとめ
Appleにまつわる話にはファンの妄想や憶測が広がったものが多く、今回のロゴもそうですが社名についても故スティーブ・ジョブズの自伝が出るまでは間違った由来が広まっていました。
ちなみに「『bite(かじる)』と『byte(情報単位)』をかけている」件について問われたジャノフ氏は、そもそも当時「byte(情報単位)」の事を知らなかったそうで、「幸福な事故」と話しているそうです。