自己破産した方の住所をマップ上に表示する「破産者マップ」が閉鎖されました。
昨日(3月18日)はなんと1日3500万アクセスもあったとのことです。
破産者マップが閉鎖するまでの経緯
破産者マップに掲載されている破産者のデータは官報から取得したものになります。
そして地図上のピンをタップすると、破産者の名前、住所等を確認できる仕様になっていました。
僕の気づきを共有させてください。官報は公開情報で、誰もが図書館や大学等で自由に見ることができます。破産者の住所や名前を誰もが自由に知ることができます。官報の破産者情報は「文字列」として書かれていますが、今回のプロジェクトでは官報の文字列を地図上の「点の集合」に置き換えました。
— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月18日
破産者マップの制作者曰く、公開情報なので構わないというスタンスだったようです。
官報を公表しているのは私ではなく、私たちの国だと思うのですが。。。
— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月17日
申請を受けたら削除に応じる姿勢を見せたものの、氏名・住所・生年月日に加えて破産に至った経緯等を「200文字以上」で説明した上で「削除を考慮する」というものでした。
今、一番伝えたいことは削除要請についてです。要請やお問い合わせをたくさんいただいているのですが、効率の悪い削除申請フォームの上、マンパワーが足りず、処理が追い付きません。
そこで
削除申請フォームを作りました。https://t.co/jfGbbFDYFU削除を希望される方は、こちらよりお願いします
— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月15日
こちらがその削除フォームになります。破産者の情報を搾り取るかのような内容となっています。
これがヤミ金に売られてしまったら…。
しかしながら削除要請に応じつつも「官報の趣旨に鑑み、表示を元に戻すことにしました。」とする始末…。
削除結果は、ご本人様には公表しておりませんが、さきほど、一度、非表示決定した方を表示に戻しました。破産を申し立てた直後であることを他の方より指摘を受けたためです。その方が深刻な状況であることはわかりますが、官報の趣旨に鑑み、表示に戻すことにしました。
— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月16日
個人の特定と弁護団結成
しかしこれだけ過激なサイトを作れば、制作者の身元探しが始まるのは言うまでもありません。
あっと言う間に個人を特定されてしまいました。
さっき、知り合いから電話があって、お前の名前でてるぞって。ほんと勘弁してくださいよ。
— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月17日
さらにクラウドファンディングのサイトで弁護団を結成され、発信者情報の開示と損害賠償の請求の動きが始まります。
個人の特定と弁護団の結成…これで万事休す。破産者マップの管理人も観念したのかサイトの閉鎖を決定しました。
(破産者マップからの重要なお知らせ)
この度は、多くの方にご迷惑をおかけし申し訳ございませんでした。
下記の実施、または実施することをお知らせいたします。
1.サイトを閉鎖します。— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月18日
(重要なお知らせ続き)
1.サイトを閉鎖します。
2.官報から取得した破産者の情報は削除します。
3.削除申請フォームのデータは削除します。
4.本人確認書類は削除します。
5.ドメインにつきましては、今後、類似サイトが出る恐れがあるため、一定期間保持します。— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月18日
反省を示し、ドメインは一定期間保持するとツイートしていますが、ドメインが売れる可能性を考慮しているのでは?と思われるような発言もしています。
サービス復旧予定はないです。心配しているのがドメインの処理です。僕のところにドメインを買いますよというメールがきてます。いま集団訴訟の金額が2億弱、昨日1日でアクセスが3500万ありますから、ドメイン欲しい人に譲って、2億払ったら?という人もいて、破産者の方々のことを考えると。。
— 破産者マップ (@WMGjqEkelvEtglX) 2019年3月18日
いずれにせよ、早めに閉鎖することになってほんとうに良かったですね…。