Siriは便利かもしれないけど声に出して話しかけるのは無理だし、ましてや外では恥ずかしくて使えないという人にうれしいお話しです。
iOS 12ではSiriもパワーアップしてショートカットを登録しておけば好きな音声コマンドで、望む動作をさせられるようになりましたよね。
またApple WatchのwatchOS 5では腕を持ち上げるだけでSiriが起動させられるようになり、より日常的にSiriを活用しやすい機能も追加されました。
それでもやはり家の中はまだしも流石に外出先でHey Siriというのはやっぱり恥ずかしいもので、日常的に使うという風にはならないですよね。
外で音漏れなく話せるアイデアガジェットとしてこんなものもありますが、さすがに見た目もありますしそこまでするなら音声アシスタントを使わなくていいやと。
そんな「外で声を出すのが恥ずかしい問題」を解決してくれそうな技術を、MicroSoftの研究員の方が発表したんです。
Microsoft Researchの研究者 福本 雅朗さんが開発したのは「SilentVoice」という音声入力システムで、動画のデモンストレーションも公開されています。
この「SilentVoice」は、息を吸い込みながら話すことでほとんど聞こえないような音量でも音声認識がされるシステム。
実際に「普通に話す」「小声でしゃべる」「SilentVoice」のデシベルを比較すると、普通に話す時の半分くらいになっているのが分かります。
それでも聞こえるでしょ?と思ってしまうのですが、実際動画で聞いてみるとほぼ声は聞こえないレベルにもかかわらず、右下に出る音声認識システムはしゃべった内容を表示していますよ。
原理的には口の近くにマイクを持っていき、吸い込みながら話すことで発生するエアギャップから音声として認識しているそう。
これはほんと動画を見て頂きたいのですが、もう口パクじゃない?と思うくらい何を言っているか分からないレベルの音量なので、これなら外で使っても恥ずかしい思いはしなくて済みそうです。
現在はまだ研究段階で論文が発表されたレベルですが、「SilentVoice」は小型のマイクなのでスマホやヘッドセット、指輪型に加え歯のインプラントに組み込むことも可能になるそうです。
これならApple Watchにも仕込めそうですし、指輪型デバイスを指につけておいてすっと口に近づけて聞こえない様な声で命令も出来るので、実用性も高そうですよね。
そもそもそこまでして音声アシスタントを使わなくても…なんて声も聞こえそうですが、スマホを取り出さずにある程度のことが出来るのはやはり便利なので、こういう技術の発展には期待したいと思います。