3月にサービスを終了したAKB公式音ゲーにて、未使用の課金分の返金についてトラブルが起きているようです。
ソシャゲのサービス終了と未使用分の返金問題…これちょっと、他人ごとじゃないですよ。
返金申請を受け付けたままAKB公式音ゲーの運営、連絡なし
今年の3月26日にサービス終了を発表したのが、AKB48公式の音ゲー『AKB48グループ ついに公式音ゲーでました。』。
ソシャゲがサービス終了を発表することは珍しくなく、これだけ多くのゲームがリリースされていれば運営の継続が困難になるケースもあるのでよくある話でありますよね。
一般的にソシャゲがサービス終了するとガチャなどに使う課金アイテムについて、未使用分に関しての返金処理を行うというケースが良くあります。
例に漏れず『AKB48グループ ついに公式音ゲーでました。』でも、未使用分の課金アイテム分の払い戻しを受け付けていたのですが…
Twitter上ではいつまで経っても返金されないという、ユーザーの怒りの声がめちゃくちゃあがってるんです。
仕事が忙しくて忘れてたけど、、
AKB音ゲーに課金した人を対象とした返金申請期限が先月いっぱいで締め切ったから
そろそろ返金されてる頃だと思って銀行で残高照会してみたら
まだ返金されてない本当に返金されるのか怪しくなってきた#AKB音ゲー
— ゆきりん永遠の神推し (@YUKIRIN_715AKB) 2018年6月14日
AKBの音ゲーの有償アイテムの返金がいまだにない。検索してみたらほかの皆さまもそうみたい…。本当に返金されるのかな…。
— みどり (@slfpams73) 2018年7月5日
AKB公式音ゲーの返金が2カ月以上経ってもされないから調べてたらこんなアカウント発見
この感じ返金される気がしないぞ pic.twitter.com/SRBuKU0oS8— しゅうしゅう (@_syu_syu_party) 2018年7月3日
これはほんの一部で、まだ返金されないという声がゴロゴロ。
挙げ句の果てには被害者の会を設立し、運営を訴える準備を進めるという方も。
#AKB音ゲー返金詐欺被害者の会 です。返金申請受付終了から1ヶ月が経過しても返金される気配がありません。このまま放置することはできません。被害者の会を設立し、元運営を訴える準備中です。多くの方のフォローが必要になります。ご協力いただきますようお願いいたします。#AKB音ゲー #拡散希望
— AKB音ゲー返金詐欺被害者の会 (@akbotohigai) 2018年7月1日
またこのアカウントの方が連絡状況のアンケート取ったところ、運営から連絡があったと回答があったのはたったの3%。残りの97%には何も連絡がないようです。
こちらは #AKB音ゲー返金詐欺被害者の会 です。
アンケートにご協力ください。よろしくお願いいたします。#AKB音ゲー #拡散希望#AKB48質問 返金申請をされた方で、AKB音ゲー元運営会社より、返金が遅れる、返金を中止するなど何かしらの連絡を受けましたか?
— AKB音ゲー返金詐欺被害者の会 (@akbotohigai) 2018年7月3日
まだここまでなら、運営の返金対応が遅れているだけだろうと思わなくもないのですが、同アプリを運営していた「株式会社S&P」のwebページをみると…
最終更新は2018年1月25日で、しかもそれが問題のアプリの終了告知という状態でした。
『AKB48グループ ついに公式音ゲーでました。』の公式サイトを開いても、終了告知のテキストが表示されるのみ。
さらに会社案内には代表取締役社長の名前や会社の電話番号の記載がなく、Twitterで投稿されていた「株式会社S&P」の電話にも掛けてみましたが、「現在使われておりません…」のアナウンスが流れるのみ。
AKB公式音ゲーの返金の件で確認のためメール送っても返信ないので、本社の電話番号探して電話してみたところ「現在この電話番号は使われておりません」というアナウンス。
会社のホームページも更新が止まったまま。
AKBの公式音ゲーと謳っておいて最後夜逃げみたいなことするなんて悪質やぞ pic.twitter.com/DuokDP7ZQS— しゅうしゅう (@_syu_syu_party) 2018年7月5日
ここまでくるとただ単に返金対応が遅いというだけでは済まされない状況のような…。
さて、そもそも今回のようなソシャゲの終了に伴う未使用課金アイテムの返金ですが、「課金したオンラインゲームが終了・・・返金はしてもらえるか?」という記事で解説があり、1つ目のポイントは「サービス運営会社が「資金決済法」の対象業者であるか」という点。
こちらはwebアーカイブで調べてみると、「株式会社S&P」の資金決済法に従った記載ページを発見。
どうやら対象業者のようなのですが払い戻しに対応しているかどうかについては、金融庁の「資金決済法に基づく払戻手続実施中の商品券の発者等一覧」で確認が可能ということで確認すると、残念ながら同社の名前はなし。
2点目としては、アプリの利用規約における返金に関する記述。これに関しては記載がありまして、「原則として払い戻しは行いません(利用規約による)」と書かれていました。
ということは、本来規約に基づけば払い戻しはしなくても良いハズなのですが、今回は「運営自らが払い戻し申請を受け付けておきながら、音沙汰がない」という状態なんですよね。
なんともやっかいなパターンですが、大本総合法律事務所の小林聖詞弁護士によると、
現実的な問題として、事前に何の告知もなく、突然サービスを終了させるような会社は、資金がショートしていて、直ぐに破産申立てをすることが考えられます。こうなってしまいますと、当該会社から払戻しを受けることはおよそ不可能です。
余計なお世話かもしれませんが、課金は、自分の資産状況に照らし合わせて無理のない範囲で行い、基本的には“一度支払ったお金は返ってこない”という認識で、割り切って遊ぶのがよいと思います。
と説明しており、実際問題のところ労力に見合わないことのほうが多いようで、課金したお金は帰ってこないものと思った方が良いとアドバイスしています。
今回はたまたまAKB公式の音ゲーの話でしたが、このような事は他のソシャゲでも起きないとはいえない話でもあります。
気になる人は課金する前に、返金に関する規約はしっかりと確認するなど自衛手段を取るしかりませんね。