スマホとSNSの普及によって目にする機会の増えた「自撮り」、全ての自撮り写真がネット上に公開されているワケではないのですが、そもそも「自撮りを頻繁に行う人はある種の病気」なのかも知れません。
2017年のことですが、専門家らは上記のような自撮りを頻繁に行う人間を「自撮り依存症」と定義し、依存具合をチェックする20の項目を発表しました。
数年前のフェイクニュースがきっかけ
ノッティンガム・トレント大学の中毒行動に関する研究を行なっているマーク・グリフィス博士らは、2014年に「自撮り依存症」というフェイクニュースを目にします。
それは「自撮り依存症のは自閉症のような精神障害」という根拠のない嘘だったのですが、博士らは「自撮り依存症」に興味を持ち研究をスタート。
博士らはインド人大学生400人で様々な検証を行い、自撮り依存症が「環境改善」「社会的競争」「注意喚起」「気分転換」「自信」「社会適合性」の6つの要因が関係している事を突き止めます。
検証結果から言えば、一般に自撮り依存症の人は「自信」の無さに苦しみ、「周りに合わせる(社会適合性)」ために自撮りをして安心しようとしている、との事。
なんとなく「自己顕示欲が強そうな人」なイメージが強い自撮りですが、実は自分に自信がない人が「自分は大丈夫!」といった安心感を得るための依存行動だったようですね。
博士らは公開した資料で「これはあくまで限定された環境(インド人大学生)のサンプルに過ぎない」とし、これから多くの年齢層などで「自撮り依存症」の研究をすべきだとしています。
また博士らは資料に付録として「自撮り依存症チェック」を公開し、自分たちがどれほど自撮りに依存しているのかをチェックできるようにしました。
下記20の項目をそれぞれ「1=全く同意しない」「2=同意しない」「3=どうとも思わない」「4=同意」「5=強く同意」で評価し、その合計値で依存度をチェックできます(最低20点〜最高100点)
- 自撮りすると身の回りの事をより楽しめる
- 自撮りの共有は知り合いとの楽しい競いになる
- SNSで自撮りを共有して注目されたい
- 自撮りはストレス解消になる
- 自撮りをすると自信に繋がる
- 自分の自撮りはSNSの知り合いに受け入れられている
- 自撮りは自身の環境を含めた自己表現である
- 異なる自撮りポーズは自分の社会的地位を高める
- SNSに自撮りを投稿すると自分が人気者のように思える
- たくさん自撮りすると気分が良くなる
- 自撮りをするときは色々な事に積極的になる
- 自撮りを共有する事でグループでの地位が上昇する
- 自撮りをする事は良い思い出になる
- SNSに自撮りを共有するのは良いコメント等を得たいから
- 自撮りを共有する事で友達から褒められる事を期待している
- 自撮りをすると即座に気分が変化する
- 自信を得るためにたくさん自撮りをして眺めている
- 自撮りをしていないとグループから引き離された気がする
- 自撮りは将来のための記念である
- 写真編集ツールを使って自撮りを綺麗に加工してる
まとめ
筆者はそもそも自撮りした事すらないので最低スコアの20点ですが、皆さんはどれくらいのスコアになりましたか?
まだ「自撮り依存症」が正式に依存症に認定されたワケではないのですが、研究や検証が進めば正式な病気として認められる日がやってくるかも知れませんね。