YouTubeで動画を1つ見る度にお金がかかるように、Netflixの月額が1万円に、これまでは無料で遊べていたオンラインゲームが有料に…こう言われてもにわかには信じがたいですが、もしかしたらこれが現実になるかもしれません。
というのも、アメリカで「ネット中立性」という規則が撤廃される可能性が高く…もし本当に撤廃となれば、私たち日本に住むネットユーザーにも上述した通りさまざまな面で影響することが考えられるんです。
一体どういうことなのか詳しくご紹介します!
「ネット中立性」が撤廃へ
さて、まずはこの「ネット中立性」とはなんなのかというと、
と定めたもの。
つまりどういうことかと言うと、例えば日本ではドコモというモバイルネットワークを提供する企業がありますが、同時にドコモは「dビデオ」という動画配信サービスを展開していますよね。
「ネット中立性」があれば自社がdビデオというサービスを展開しているからと言って「競合するHuluやNetflix、YouTubeの速度を遅くしてやろう!」なんてことは出来ないのですが、ネット中立性がなくなれば制約がなくなるため、それができちゃうんです。
さらに「これまでと同じ速度を保ちたいならお金払ってね?」ということも可能なので、
- YouTubeがドコモにお金を支払う
- その費用をユーザーから徴収する
- YouTube全面有料化へ
なんてこともあり得なくないわけです。
これだけ見ると「ネット中立性を撤廃なんてけしからん!」と思いますが、通信インフラ企業の立場を考えると分からなくもないんですよね。
だってYouTubeがユーザーにコンテンツを届けるためのネットワークをお金や時間をかけて作ったのはドコモなのに、YouTubeはそのネットワークに乗っかっているだけ。
さらにドコモユーザーがYouTubeを見てて「速度が遅い!」と思ったら、その文句の矛先はYouTubeではなくドコモなわけですから…ドコモからすれば「やってられんわ」状態なのも確かに理解できます。
そんなこんなで、オバマ政権時に定められた「ネット中立性」はトランプ大統領に変わってから撤廃の動きが加速。米時間の12月14日(木)にネット中立性を継続するか撤廃するかが決まります。
もしも撤廃となれば…私たちもさまざまなサービスの有料化を覚悟しておかないといけないかもしれませんね…。
ライターのひとこと
ちなみに、EST東部時間の10時半(日本時間の15日0時半)から投票が行われ、その模様はこちらから視聴が可能なようです。