発売されたばかりのiPhone Xがすぐ熱くなる…そんな声がSNSで聞かれたのでiPhone 8とどれくらい違うのかブラウジングやゲームなどで温度の上昇を比較してみました。
ブラウジングや動画再生など5つの項目でiPhone本体の温度上昇を比較
iPhone X発売当初からTwitter上での感想に上がっていたのが、本体の発熱。
そういえば、忙しかったからツイートし損ねてたけど、iPhoneX やたらと発熱しますなー。使っても熱い、充電したらもっと熱い。
バッテリーの減りもかなり早い気がするし、大丈夫なのかねー#iphoneX— 雨水 真水 (@Usui_mami) 2017年11月5日
やっぱiPhoneX熱いよね
— 駅員 (@ekiin_e233) 2017年11月5日
iPhone X やっぱりちょっと熱いなー
電池の持ちは良いかも— ミノプ (@minorulovekayo) 2017年11月4日
iPhone Xでなくても高負荷のゲームなどを遊んだりすると熱いな…などと思う時があったのですが、今回は特に「熱くなる」と言ってる人が多いんですよね。
では実際ちゃんと測ったらどれくらい発熱に違いがあるのか調べてみようと言うことで、以前10円玉での冷却効果を調べる時にも使ったこちらの表面温度測定器で調べてみたいと思います。
ただこの温度測定器、Amazonで数千円で買える代物でその測定精度に関してはそんなに高いとは言えず、絶対温度というよりはどのくらい上昇するかを目安に見ていきたいと思います。
温度計測にあたってはiPhone Xだけだと分からないので、iPhone 8も一緒に測定をして比較していきますよ。
検証は以下の5つの項目を実施した時の開始前・開始後の表面温度を測定。
- YouTubeアプリで4k動画を10分再生
- safariでwebブラウジング10分
- ゲーム(みんなのゴルフ)を10分プレイ
- Apple Musicでストリーミング再生10分
- ゲーム(ARアプリ)を10分プレイ
では早速、検証していきます!
「YouTubeで4k動画を10分再生」した時の温度変化
まず最初にチェックしていくのは、YouTubeで動画を再生したときの温度上昇。
結果はこちら!
のっけから意外な結果だったのですが、なんとiPhone 8のほうが7.3度も上昇。iPhone Xも3.2度上昇はしているのですが、触ってみると確かに暖かくなってたのは8のほうでした。
「safariでwebブラウジング10分」した時の温度上昇
しょっぱなから、あれ別にiPhone Xだけが熱くなる訳じゃないじゃん…という結果で拍子抜けなのですが、続いては皆さんもよくやるsafariでのwebブラウジング。
さてどうなるかと思ったのですが、結果はこちら!
これはどちらもほぼ同じ約4度上昇しております。どちらもぬるーく暖かい感じで、これまた熱いわ!っていうレベルではないですね。
「ゲーム(みんなのゴルフ)を10分プレイ」したときの温度上昇
みんゴルがリリースされた直後ぐらいだったでしょうか、遊ぶとiPhoneが熱くなるとか言われたんですよね。
なのでこれで分かりやすく差がでるだろうと思ったのですが、結果はこちら!
いやーこれまたiPhone 8とXで大きく変わらず、温度上昇は6-7度でした。確かに遊んでいる内に本体が暖かくなってきていて、このまま遊び続けたら結構熱くなりそうな気もします。
ただこれまた、iPhone Xだけが特別熱くなるという訳じゃないんですよね。
「Apple Musicでストリーミング再生10分」した時の温度上昇
ここまで言われているほどiPhone Xが特徴的に発熱するというデータは出てこないのですが、さてお次はApple Musicでストリーミング再生したらどうなるかを見てみることに。
常に通信も発生していますし、これで何かしら差がでるかなと思ったのですが結果はこちら。
うーん。なぜかまたまたiPhone 8のほうが温度上昇が高いと言う結果に。iPhone Xに至ってはほとんど変化なしですからね。
これはますます、分からなくなってきましたよ。
「ゲーム(ARアプリ)を10分プレイ」した時の温度上昇
ここまで4つテストしてきて、結果的にiPhone Xだけが特別熱くなるというデータは出てこない訳ですが、今度こそ差がでるかなと思ったのがiOS 11から追加されたARkitを使ったゲームアプリ。
今回試したのは、ARで実際の風景にドラゴンを召喚して育成するというゲーム。
ドラゴンに歩いて近づいたりできたりするゲームなのですが、これはいい感じで負荷が掛かるんじゃないかと試した結果がこちら!
なんでなんだ…またまたiPhone 8とXで温度上昇は変わらず。ただARを使ってる関係なのか、どちらも今までの暖かいからどちらかと熱いと感じるくらいに。
確かに負荷が高いと熱くなることは分かったんですけど、でもやっぱりiPhone Xの方が特別熱くなるということはないですね。
番外編:Animojiを使うと温度上昇はどうなるのか?
どうも結果にモヤモヤするので、番外編としてiPhone Xのみになりますが、Face IDを活用したAnimojiを10分間使い続けるとどうか?調べてみました。
結果ですが、ここまでの実験の中で一番高い温度上昇を記録!
さすがに40度を超えると、あっつ!って言えるくらいになりました。やはりFace IDを動かし続けてキャラクターをリアルタイムで動かすのは負荷が掛かると言えそうです。
検証まとめ
ということで5つの項目+番外編の検証をやってみたのですが、改めて全ての項目の温度上昇をまとめた表がこちら。
結果ですが、iPhone 8とXを比べる限りではiPhone Xが特別に発熱するというデータは得られませんでした。
考えられるのは発売直後で、復元作業などの通信がずっと発生している状況が長時間発生して、本体に負荷が掛かっていたり、
新しい端末でいつも以上に触ってる時間が長いなど、別の理由が複合していた可能性も考えられます。
また今回はiPhone 8とXの比較でどちらも背面がガラスということで差が出にくかったと思うのですが、iPhone 7以前の端末ですと金属背面なのでその違いで熱く感じることに差がでたんじゃないかなと。
ただAnimojiによる温度上昇は尋常じゃなかったので、状況によってはiPhone Xがすごく熱くなるのと感じる人がいるのは分かる気がします。
とはいえ10分と短い時間での検証でしたが、少なくとも通常の使用の範囲ですぐに「熱い」と感じるレベルにはARアプリ以外はならなかったので、そこまで気にするほどiPhone Xの発熱が酷いと言うには至らないというのが本記事の結論です。
※今回の検証結果はカミアプ編集部独自のものであり、結果を保証する物ではありません。また、利用環境や熱いの感じ方も人によるので、その点はご理解願います。