進化し続ける人工知能分野、有名なのではトッププロ棋士を負かす囲碁AIの登場などが世界中で話題になりました。
それでもまだまだ人間の仕事を奪う域にはまだ達していないのですが、逆に人間をアシストするAIはかなりのレベルまで達しているようです。
カップルの行く末を予想
恋愛の行く末というのは当事者はもちろん、周りの友人知人や家族の誰にも簡単に予想できる事ではありませんね。
アメリカではパートナーとの関係に何かしらの問題を抱えたカップルが解決を求める、「カップル・セラピー」というものが普及しているのですが、この分野にかなりの問題解決能力を持ったAIが参入しそうなんです。
南カリフォルニア大学とユタ大学の4人からなる研究チームは、カップルの会話内容そのものに焦点を当てるのではなく、声のイントネーションや声量などの音響情報を分析し、臨床研究の過程で構築されたデータベースに照合するという全く新しいアプローチを研究しました。
会話内容が必ずしもすべて事実ではないですから、意図せず感情や気持ちが反映される「声の質」そのものを分析したワケですね。
分析された結果は、臨床研究の過程で得られた「行動コード」と呼ばれる過去の結果パターンに照合され、過去の事例からカップルの未来を算出。
さらに従来通りの「カップル・セラピー」での見解もデータと組み合わせる事で、より確実な未来を予想しカップルの問題を解決に導きます。
このアプローチは今までの「心理学」に基づく問題の検証に加え、「音響学」による分析とデータベース照合をAIによって自動化する事で、より早くより正確に問題解決できるようになりました。
今回はカップルの問題解決に限った研究でしたが、もしかしたら様々な対人関係の問題解決もできるようになるのではないか?と注目を集めています。
まとめ
AIでの判断と聞くとなんだかモヤっとしなくもないですが、そもそも臨床実験の結果を照合して未来を予想するので、カップルの会話内容だけで判断する今までの「カップル・セラピー」よりかなり信頼度があるかと思います。
もしかしたらSiriが我々の悩みを聞き、適切な解決方法を提案してくれるような未来がすぐソコまで来ているのかも知れませんね。