あのGoogleがあのAppleを1兆円で買収…米時間10月10日の9時34分、アメリカの大企業が運営するメディアがそう報じました。
「いやいや、絶対ウソだろ」と思いますが…そうです。ウソです。しかしこのニュースを信じた人によりAppleの株価が上昇するという事態に発展。
一体なぜそんなフェイクニュースが配信されたのか、なぜ人は騙されたのか…詳しい経緯をご紹介します。
フェイクニュースで惑わされる人たち
米時間10月10日9時34分、ダウ・ジョーンズが運営する「ニュースワイヤー」というサイトで「GoogleがAppleを90億ドル(約1兆円)で買収」というニュースが掲載されました。
記事の内容を見てみると(以下、超意訳)、
ーーーGoogleがAppleを90億ドルで買収するという、生きているすべての人にとって驚きのニュースが入ってきた。
Googleの最高経営責任者(CEO)のラリー・ペイジは、2010年に死亡したスティーブ・ジョブズと秘密の交渉を行っており、契約を締結。クパチーノで読み上げられたジョブズ氏の遺言に記されていたようだ。
契約は明日にでも合意される予定で、Googleの株主は1株につきAppleの9株を得る。GoogleはAppleの本社に移転。Googleの社員は「わーい」と言っているようだ。
と言った内容。よく読むと誰もが「嘘だろう」と思うようなニュースですが…本当に嘘でした。
しかし全世界の人々が驚く世紀の買収劇を報じたこのフェイクニュース、たった2分間しか掲載されませんでしたが、この直後にAppleの株価156ドルから158ドルへと2ドルほど上昇。
「自動で株を購入するBotによってもたらされた株価上昇では?」という見方もあるようですが、少なからず騙された人もいたかもしれませんね…。
というのもこのダウ・ジョーンズというのは、超有名な経済新聞「ウォールストリート・ジャーナル」の発行元である出版社・通信社であり、ニューヨーク株式の指針である「ダウ平均株価」を開発した企業。
こんな大企業がフェイクニュースを配信したわけですから、騙される人がいてもおかしくはないでしょう…。
ちなみになぜこんなフェイクニュースが配信されてしまったのかと言うと、ダウ・ジョーンズのシステムエラーが原因とのこと。
どのようなシステムエラーなのかは発表されていませんが、このようなテスト記事が作られていたというのもなかなかツッコミどころがある気がします(苦笑)