iPhone 7よりイヤホンジャックを廃止したApple、非常に批判的な意見がネット上を飛び交ったにも関わらず、新作であるiPhone 8やiPhone Xでもイヤホンジャックを廃止したままですね。
Googleが先日リリースしたPixel 2も同様にイヤホンジャックを廃止したのですが、その理由からGoogleはなぜAppleがイヤホンジャックを廃止したのかを知ったそうです。
ベゼルレスと薄さの両立
iPhoneがイヤホンジャックを廃止してから1年以上経過しているわけですが、今だにイヤホンジャックの復活を求める声も多く、iPhone 7リリース当時は署名活動まであったそうですね。
ユーザやファンからも苦言、というかクレームに近いレベルの物言いをされているイヤホンジャックの廃止なのですが、GoogleはPixel 2 XLをデザインする際に「なぜAppleはイヤホンジャックを廃止したのか」を知ったとの事。
GoogleはPixel 2 XLデザインの際に「ベゼルレス」による大型画面と「薄さ(コンパクトさ)」を求めたそうですが、「イヤホンジャック」を搭載すると「ベゼルレス」の上で「薄さ」を維持する事ができない事を知ったそうです。
これは内部の空間的な問題で、ホームボタンを廃止しできる限り画面を下まで広げると、必然的に「イヤホンジャック」のユニットを置く厚みある空間が確保できないのです。
「ベゼルレス」で「イヤホンジャック」を搭載している機種にGalaxy S8がありますが、Galaxy S8は「ベゼルレス」を謳うものの画面下にそれなりの非表示スペースを設けており、かつ厚みが他の機種に比べ若干厚い(0.数mmですが)状態です。
AppleとGoogleが目指した「ベゼルレス」と「薄さ(コンパクトさ)」にはこの「厚さ」がネックとなり、否応なしに「イヤホンジャック」を廃止せざるを得なかったのでしょう。
ここまで聞くと「iPhone 7と8関係なくね?」って感じですが、これはAppleが「イヤホンジャック」の廃止を早くから進め、iPhone Xで「イヤホンジャック」を廃止して叩かれるような事がないよう早めに手を打っておいた、という説がかなり濃厚です。
例えばiPhone 7や8で「イヤホンジャック」を残しつつ、「イヤホンジャック」を廃止したiPhone Xをリリースすれば最悪「iPhoneのイヤホンジャックが無い使いにくいヤツ」と評価されかねませんからね。
GoogleはApple同様に、「イヤホンジャック」廃止に伴って自社製のBluetoothイヤホンを同時発表しましたが、これもAppleと同じように「イヤホンジャックを廃止するなりの責任」を考えての事だったのでしょう。
iPhone 7での「イヤホンジャック廃止」は現時点でも「早過ぎた」と専門家に言われていますが、プレミアムモデルであるiPhone Xを成功させるためには必要な廃止だったのかも知れません。
まとめ
とは言え筆者も「イヤホンジャック」廃止については今だに納得しておらず、何ならこのタイミングでiPhone 6sを新品で買いそうなレベルです。
「イヤホンジャック」はその規格性質上3.5mm+αの厚みが必要なユニットですから、薄型化やベゼルレス化が主流になりつつあるスマホ業界ではもう「時代遅れ」扱いなのかも知れません。