こんにちは、ryoです。
よくパーツを買い揃えてPCを自作すると、一般で売られているものよりも安く、高性能なものが作れるという話を聞きますよね。
そこで今回は、元Googleの社員でソフトウェアエンジニアのScotty Allen氏が同じ事をiPhoneで行っていたので、紹介しますよ。
さて、実際にパーツを買いそろえてiPhoneを完成させる事が出来るのでしょうか?
iPhoneを一から組み立てる
今回、パーツからiPhoneの組み立てを行うのはシステムエンジニアのScotty Allen氏。以前Googleで働いていた事もあるエリートですよ。
そんなAllen氏が「iPhoneを部品から組み立てる事は出来るのか?」と思い立ち、実行に移したのが今回の企画。
まず、肝心のパーツ集めは世界の電気街、中国の深センで行う事に。
中国と言えば模倣品のイメージもありますが、深センでは正規の部品なども数多く取り扱っているみたいです。
路上マーケットでは傷がついた本体ケースしか置かれていなかったので、市内中心部の巨大なビルへ。
そこで無事iPhone 6s用のケースを手に入れる事が出来ました。
また、ケースの裏には刻印が無かったので、米国仕様とするために裏にレーザーで刻印してもらう事に。
次に必要なのは、ディスプレイ。しかし、iPhoneの液晶ディスプレイを新品の状態で入手するのはかなり難しいらしく、仕方なく中古品のパーツを組み合わせて使用する事に。
真空にしつつ加熱する事でガラスパネルと液晶ディスプレイを一体化させる機械など、かなり専門的な機械が深センには揃っている模様。
さて、外側部分のケースとディスプレイが手に入ったので、次に必要なのは中身。
iPhoneの頭脳とも呼ばれる「ロジックボード」は新品での入手が最も難しい部品ですが、今回は運よく基板の入手に成功します。
しかし、この基板に細かい部品を取り付けないといけなく、これは技術的に人の手ではかなり難しいとの助言を受けます。
よって、これについても一からの作成が断念。既に組み立てられた中古のロジックボードを入手しますよ。
一度入手したロジックボードに不具合があり、コンパスが動作しないなどの問題がありましたが、ロジックボードを購入した店にて交換してもらう事で解決。
その他、カメラの部品や細かいネジなどの入手は全部一つの店で済んでしまったとの事で、深センの電気街の充実度がよく分かりますね。
さて、ここから集めたパーツを自分で組み立てる事に!
ネットの情報を頼りに、一つ一つ組み上げて行きますよ。
しかし途中で不具合が。ボタンを押しても「カチッ」というクリック感がありません。
原因が分からないので、深センの部品ショップに行って自乗を説明すると、後ろの棚からあっという間に足りない部品を取って来てくれました。
こうして、深センの人々に助けられながらも無事iPhoneは完成。
最終的に完成までにかかった時間は約2か月、部品代は約300ドル(約3.3万円)となりました。部品代だけで考えると既製品よりは安く入手出来ていますね。
Allen氏は、深センの電子機器修理ノウハウの充実度に加えて、壊れていない部品を使って修理するというリサイクルシステムに感心したと最後に述べています。
以上、iPhoneのパーツを購入し、一から組み立てる様子について紹介しました。
既成品を買うよりは安くiPhoneを手に入れる事が出来ましたが、完成までにかかった時間や、必要な知識、また中国への旅費なども考えると、並大抵の人では同じ事を行うのは難しそうですね。