こんばんは、yumiです。
地震や大雨などの災害が発生、救助が必要なのに多くの人が電話を使ってしまいなかなか119番に繋がらない…という時に役立つと言われているのがTwitter。
実はTwitterは「電話が使えないときに救助要請する通信手段」として利用されることを想定し、ヘルプページに救助要請方法を掲載しているのですが…実際、こういったツイートは有効なのでしょうか?
Twitterでの救助要請は有効?
電話を使う人が増え、なかなか119番に救助の電話ができない…そんな時に役立つと言われているのがTwitter。実はTwitter社のヘルプページには「電話が使えない時、Twitterで救助要請」という項目があり、
- 具体的に状況を説明してツイート(例:場所、氏名、人数、状態、要請内容等)
- できれば、ハッシュタグ #救助 をつける
- 位置情報をつけるとより正確な通報が可能
とTwitterで救助要請する具体的な方法を記載しています。実際にハッシュタグを調べてみると、救助を求めるツイートが少なからずありました。
さて、こういったツイートは119番での救助要請と同等に扱われるのでしょうか?
毎日新聞によると、消防庁の見解としては「Twitterを救助に活用するのは難しい」とのこと。総務省消防庁の角田秀夫応急対策室長は、
災害では119番の救助要請にもすぐに応えられないほど現場は手一杯。緊急性の高い要請を自動検出する仕組みもない。ツイートを漏らさず確認する余裕はない。
多くの人を救助するために確度が高く危険が迫っている情報を優先せざるを得ない。リアルタイムでやり取りする電話とツイートでは差がある。
ツイートしただけで「119番に通報した」とは思わないでください。
と述べています。
やはりツイートでの救助要請は消防庁も把握できていないようです。無数のツイートがある中でそれは確かにそうですよね…。
さてTwitter社も上述したヘルプページで「ツイート=救助要請」とは想定しておらず、救助要請ツイートを見たユーザーに対して以下のようなお願いを記載しています。
- できればTwitterで被災者と連絡をとって状況確認
- 代理で電話で119などに救助要請をする
さらに「※むやみにリツイートして拡散せず、119番や地域の対策室などに連絡をしてください」と書かれています。
このようにTwitterは「ツイートそのものが119番と同じ救助要請というわけではないが、そのツイートを見たユーザーは119番に電話して欲しい」としているわけですが、Twitterの性質上ツイート主と119番するユーザー同士が見ず知らずの人だったり、住んでいる場所が違ったりする可能性もありますよね。
こういった点について救助要請するのは本当に有効なのか、横浜市消防局に問い合わせてみました。
すると、
- 119番は、かけた場所の管轄消防本部に繋がる
- 救助が必要なのが県内であれば、そのまま管轄の消防に転送することは可能
- 県外には転送できないので、もし救助要請の電話を受けても「管轄消防本部の電話番号を調べてそちらに掛けて欲しい」というお願いになる可能性が高い
との返答をいただきました。
例えばTwitterで救助要請をしたユーザーが東京都にいて、そのツイートを見た神奈川県に住むユーザーが119番しても、繋がる消防本部は神奈川県になり、東京都の消防本部へ電話を転送することはできない…ということですね。
もしツイート主と119番する人が同じ管轄の場所にいる場合はもちろん救助要請に応じてくれますが、通報の前提として救助が必要な場所や状況などを伝えられることが必須だそうです。
ということでここまでの消防庁、横浜市消防局の見解をまとめると、
- 救助要請ツイートは119番の電話と同等ではない
- 救助要請ツイートを見たユーザーが119番しても、地域が違えばNG
- もしツイート主の代わりに救助を要請するなら、その地域の消防本部を調べて電話する
- ツイート主が必要としている救助の場所や状況などを確認する
ということに。
上述したTwitterが掲載している「救助要請の方法」とは少々異なっているように感じますが、その点についてTwitter社に問い合わせたところ現在まで回答は得られていません。
今回ご紹介した見解についてはかみあぷ編集部が横浜市消防局に問い合わせて確認した内容であり、これが消防庁の見解となるものではありませんが、今後もし救助要請ツイートを見かけた時はすぐに119番するのではなく、ツイート主の場所や状況を確認し、その地域の消防本部に電話するようにしたほうが良いかもしれません…!