こんにちは、yumiです。
みなさん、新iPhoneを購入したら旧iPhoneはどうしていますか?
Wi-Fiに繋いで使っているという方もいれば、売ってしまうという方もいると思いますが…iOS 11にアップデートしたiPhoneは、もしかしたら売買ができなくなるかもしれません。
それにはアプリ開発者に提供される「iOS 11の新機能」が関係しているようで…。
iOS 11の新機能が売買しにくくさせる?
以前、配車サービスアプリ『Uber』が「ユーザーがUberアプリをiPhoneから削除しても、そのユーザーの情報を収集し確認できるようにする機能」を搭載していたことで、ティム・クック氏から警告を受けたという問題がありました(詳しくはこちら)。
これはもちろん重大な規約違反で、プライバシーの侵害。しかしiOS 11には、このUberの機能と似た新機能「 DeviceCheck」がアプリ開発者に提供されるんです。
開発者がアプリにこの「DeviceCheck」を使うと、ユーザーがiPhoneからそのアプリを削除しても、iPhoneを初期化してもそのiPhoneの状態を追跡できるようになるとのこと。
追跡とはどういうことかと言うと、例えば「7日間の試用期間があるアプリ」をダウンロードした場合、
- アプリがダウンロードされ7日間の試用期間が開始:「状態A」
- 1週間が経ち、7日間の試用期間が終了:「状態B」
とiPhoneのそれぞれの状態がAppleに送信されます。
そしてこのあとアプリを削除(もしくは初期化)し後日再インストールした場合、Appleは「このiPhoneは状態Bだよ」と知らせてくれる…というわけ。
これまではダウンロード→削除(初期化)→ダウンロード…と続ければずっと試用期間を利用できてしまっていましたが「DeviceCheck」はこれを防げる機能なんですね。
この状態情報のやり取りはアプリ開発者とユーザーが直接するのではなく「アプリ開発者⇔Apple⇔ユーザー」とAppleが間にいるため、アプリ開発者がユーザーのシリアルナンバーや個人情報を収集することはできません。
Uberの場合は勝手にユーザーを追跡し必要以上の個人情報まで収集していましたが、Appleが「DeviceCheck」を提供することにより、
- アプリ開発者はユーザー(iPhone)の状態が分かる
- ユーザーはプライバシーに配慮され、安心してアプリを使える
というWin-Winな関係を作るということのようです。
しかしこの「DeviceCheck」、開発者にとっては有り難い機能ですがユーザーにとってはあまり歓迎できないもの。
と言うのも先述した通りiPhoneを初期化しても「状態」が保存されるため、中古のiPhoneを購入した人が初めて使うアプリでも、以前の持ち主がそのアプリを利用していれば「状態B」と判断されてしまうんです。
こうなると中古でiPhoneを買う人が減る=需要がなくなると売るのも難しくなる…ということが考えられますよね(;´Д`)
このiPhoneの「状態」はアプリ開発者側がリセットすることもできるそうですが、ユーザーとしては問合せの手間もあり面倒。「DeviceCheck」の使い途は先ほど例に出した試用期間だけではなく、
- 限定クーポンを繰り返し取得していないか
- ソーシャルゲームでリセマラをしていないか
- BANしたユーザーが戻ってきていないか
なども分かるようになるため、多くのアプリで使われることが予想されます。
iOS 11のリリースは楽しみですが、iPhoneを売ろうと考えている方はアップデートは控えた方がいいかもしれませんね…。