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スマホ使用時は合理的思考になる?ロンドン大学が実験で使った「トロッコ問題」とは

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こんにちわ、Hikaru Sanoです。

ロンドン大学が先日発表した最新の研究は、「スマホ利用時は合理的で無気力的な判断を下す可能性が高くなる」という、スマホが個人の意思決定に干渉しているとするとんでもない結果を導き出しました。

この研究のために「トロッコ問題」と呼ばれる倫理学の思考実験が行われたのですが、これは一体どのようなものだったのでしょうか?

5人を救うために1人を犠牲にできるか?

ロンドン大学が行ったこの実験は、アルバート・バルクデュラン博士を筆頭に執り行われ、「トロッコ問題」で出した結論がPC利用時とスマホ利用時で変化するのか?といった点に着目されています。

この「トロッコ問題」とは「ある人を助けるために他の人を犠牲にするのは許されるか?」という正解の無い問題で、人間の思考のジレンマをテストし「功利主義(合理的判断)」と「義務論(倫理的判断)」のどちらを選択するか確認するもの。

説明だけではイマイチわかりにくいので、日本でも起き得るシチュエーションで例題にしてみましょう。

あなたは人の少ない地下鉄で電車が来るのを待っていますが、荷物を落としてしまった人がそれを拾うために線路に降り、他の客や駅員ら4人がそれを助けるために線路に降りたのを見ました。

直後、列車が間も無く到着する事がわかるものの、時間的に路線に降りた5人の人間は誰一人助からない事がわかります。

しかしあなたのそばには大荷物を背負った巨漢がおり、彼を線路に突き落とせば間違いなく5人を救う事が可能な状況です。

「1.あなたは何もしない(5人死亡)」「2.あなたは巨漢を突き落とし5人を救う(1人死亡)」の2択のうち、どちらを選びますか?

という本当に救いの無い問題で、「自分が犠牲になる」といった他の選択肢は用意されておらず、必ずどちらかを選ばなくてはなりません

この問題には正解がありませんが、一般的に倫理的思考や罪(巨漢を突き落とす=殺人)の意識などから、多くの人が「義務論(倫理的判断)」である「1.あなたは何もしない(5人死亡)」を選ぶ傾向にあります。

しかしロンドン大学が行った実験ではこの限りではなく、スマホで回答したユーザはPCで回答したユーザよりも「功利主義(合理的判断)」である「2.あなたは巨漢を突き落とし5人を救う」を11.2%多く選択したのです。

他の(誰もあなたが殺人を犯した事がわからない)パターンでも同様の傾向が見られ、アルバート博士は「(前略)スマホ利用時間の増加とデバイス利用時の心理的距離の増大によるもの」と説明しています。

あなたは「1.あなたは何もしない(5人死亡)」「2.あなたは巨漢を突き落とし5人を救う(1人死亡)」の2択のうち、どちらを選択しますか?

まとめ

いかがでしたか?

まだ実験結果が発表された段階で、なぜスマホを利用している時だけ「功利主義(合理的判断)」思考が増大するのかは明らかになっておらず、今後の検証にも注目が集まっています。

今回は「PC」と「スマホ」の2環境のみでしたが、これが「テスト用紙」など他のパターンで行われた場合の結果も気になるところではありますね。

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