こんにちわ、Hikaru Sanoです。
最近ではスマホが医療分野で注目され始め、健康を記録したり病気の経過を記録したりするアプリも増えてきましたね。
そんな中ワシントン大学教授らがAAAS(アメリカ科学アカデミー)の総会で、医療機器とスマホの今後について説明を展開しました。
特殊医療機器並みの精度
スマホはここ10年で目覚ましい進化を遂げ、過剰とも言える機器スペックが当たり前の世界になっています。
ガラケー時代の液晶はQVGA規格(320x240px)が多かったのに対し、現在のスマホはHD規格(1280×720)を上回るのが当たり前、マイクやスピーカーの精度も当時とは比べ物にならないくらい高品質になりました。
ワシントン大学の工学部教授、シュウェトク・パテル氏は現在のスマホが医療業界に革命をもたらすと説明。
特に「カメラ」「フラッシュ」「マイク」のスペックを「医療用の特殊な機器と同じくらい素晴らしいもの」と評価し、多くの病気を診断するためのツールになり得るとしています。
まずパテル氏は「カメラ」と「フラッシュ」機能に焦点を当て、スマホの精度なら鉄分やヘモグロビン欠乏症などの血液疾患を診断することできると説明。
通常血液採取などで行う血液中のヘモグロビンのレベル測定を、実際に『HemaApp』というアプリが「カメラ」と「フラッシュ」を利用し、カメラとフラッシュ部分に指を押し当てるだけで測定する事に成功しています。
また「マイク」の機能を使えば喘息や慢性閉塞性肺疾患を診断する事ができ、「動画センサー」を利用する事で骨粗鬆症も診断できるとの事。
パテル氏は「適切な機器が無い発展途上国でも、スマホがあれば適切な診断ができるようになる」とし、記者団にスマホが医療業界にこれからどんどん影響を広めるだろうと話しました。
さらにジョージア工科大学のエリザベス・ミナット教授は、スマホがすでに癌や糖尿病といった病気を管理するのに役立てられていると述べています。
病院でそういった病気だと診断された患者が、どこでも自身のスマホで症状や経過の管理ができ、また薬の副作用や治療管理といったデータベースへアクセスできる事で「貧困で定期的な通院ができない人々を助けられる」と話しました。
まだまだ研究の余地がある分野なだけに、1つの医療機能開発に際して平均1,200万ドルの臨床試験費用がかかるとされています。
初期投資は巨額になってしまいますが、病院に向かわなくてもある程度の診察・診断がスマホでできるようになる世界も、そう遠くないかも知れませんね。
まとめ
いかがでしたか?
金銭的な問題ももちろんそうですが、社会人になるとどうも「病気の疑い」で仕事を休む事に抵抗があるなど、精神的な問題や時間的な問題も多いです。
ある程度の診察をスマホに任せ、病院での診察が必要だと医療機関製のスマホが示してくれるなら、そういった煩わしさも解消でき、重病化する前に適切な処置を受けられるようになる事が期待できますね。