こんにちわ、Hikaru Sanoです。
スマホの発火・爆発事件の原因であるリチウムイオンバッテリー、発火事件などが起こるもののエネルギー効率やコストの関係でずっとスマホに採用されていますね。
そんなリチウムイオンバッテリー、産総研が「不燃性」のものを開発したと発表したんです。
電解質に単結晶のガーネット型酸化物
既存のリチウムイオンバッテリーは多くの種類がありますが、基本的に「リチウム遷移金属複合酸化物」「炭素材料」「有機溶媒などの非水電解質」「セパレーター」で構成されています。
「有機溶媒などの非水電解質」という液体で満たされた空間を、リチウムイオンが移動することで充放電を行っている状態ですね。
発火・爆発の原因は主に「セパレーター」が何らかの原因で破損や欠損し、「リチウム遷移金属複合酸化物」と「炭素材料」が直接干渉してショートする事。
「有機溶媒などの非水電解質」で満たされているため高温になりやすく、また引火するため製造メーカー側は「そもそも危険の伴う商品」だと認識しつつも、このバッテリー構成を使い続けていました。
今回産総研が発表した「小型全固体リチウム二次電池」は「有機溶媒などの非水電解質」を排除し、材料を固体のみで構成した不燃性のリチウムイオンバッテリー。
全てが固体のみで構成されているので既存のバッテリーのようなショートなどが起きにくく、以前より構想はあったものの実現できていなかった技術です。
既存のバッテリーは「セパレーター」に「ポリオレフィン」とよばれる極薄のビニール膜的なものを使っていましたが、これも「ガーネット型酸化物」と呼ばれる固体に変更。
「燃えやすい液体」と「破れやすい膜」を排することで、極端に発火・爆発しにくい電池にすることができました。
産総研は今後、2020年ごろまでに実用化するためさらなる研究を進めていくとの事です。
まとめ
いかがでしたか?
過度な充電や衝撃で発火・爆発の危険性が常に一定あるリチウムイオンバッテリー、性能をそのままにすべて固体で作られたのは大きな技術進歩と言えます。
2020年までに実用化を目指すとの事ですが、iPhoneでも発火・爆発事件がチラホラ起こることから早く実装して欲しいと願うばかりですね。