こんにちわ、Hikaru Sanoです。
以前『Facetime』による交通事故でAppleが訴えられたという事件をご紹介しましたが、さらに酷い訴訟があったようです。
この訴訟では「カリフォルニア州のすべてのiPhoneの販売を停止」を求められているのですが、一体どのようなものなのでしょうか?
もはや超理論の域
この訴訟は現地時間の1月17日、カリフォルニア州の住民がロサンゼルス郡上級裁判所に提訴されたもので、「カリフォルニア州のすべてのiPhoneの販売を停止」を求めています。
住民代表のジュリオ・シージャ氏は「(前略)ながらスマホ運転は自動車運転において最も致命的なものである(意訳)」とし、2014年にAppleが取得した特許を未だ実装していない事に問題があると指摘。
この特許とは「iPhoneが運転中の運転席付近にある場合は使用不可になる」制限機能で、2008年に発案、2014年に取得されたものです。
彼らの言い分をざっくり意訳するなら、「この特許があれば数々の自動車事故や死亡事故を未然に防げたはずだ」といった感じ。
しかしこの特許には数多くの問題が存在し、現在でも実装できていない状態となっています。
机上では理論的に成立しているのですが、それを実現するための技術力問題、有効にするため常時カメラをユーザの許可なく起動しておかなくてはならない問題など、問題は山積み。
現状Appleにはこの特許を技術的問題、プライバシーの問題から実装することはほぼ不可能と言えます。
日本でもそうですがアメリカでもながらスマホ運転は社会問題になっており、連邦道路局によればカリフォルニア州での交通事故は毎年約50万件、その内Appleが関連するとされる事故は「iPhoneのシェア数値」から年間52,000件は存在するとされています。
実際にながらスマホ事故なのか、本当に端末はiPhoneだったのか、所有しているiPhoneは事故当時使用していたのかなど調べていないのに、シェア数値からとんでもない「憶測」を連邦道路局は提示してきていますね。
この数値を受けてか集団訴訟を起こした彼ら、ながらスマホ運転を撲滅したいのはわかるのですが、OSシェア世界一のAndroidとかはどうして本件に関係ないんでしょうね?
非常に不思議に思います。
まとめ
いかがでしたか?
このニュースを受けて一部のユーザは「本を読みながら事故を起こしたら出版社と著者を訴えられるね!」といった皮肉なジョークを飛ばしている状態。
どう考えても悪いのは事故起こした犯人ですし、厳罰化なり取り締まり強化なりが妥当だと思うのですが、彼らはiPhone(だけ)を販売停止に追い込まないと気が済まないご様子です。