こんにちわ、Hikaru Sanoです。
iPhoneで地図を確認しながら移動してる際、突然現在位置が取得できず広範囲を指定して「この辺にいるよ!」状態になった事はありますか?
今回ご紹介するカリフォルニア大学で開発された新しい測位システムが、そういったGPSの弱い部分をカバーしてくれるかもしれませんよ。
利用するのは新しい電波ではなく既存の電波
カリフォルニア大学リバーサイド校の研究チームはこの度、既存の各種信号を利用する新しい測位システムを開発しました。
かねてよりGPSには3つの大きな問題点があるとし、それらを解決する試みだそうです。
その問題点とは
- GPS信号はきわめて弱く、入り組んだ場所などの環境では使用できない
- GPS信号は意図したもの、あるいは意図しないものに妨害や干渉を受けやすい
- 民間のGPSは暗号化されておらず、証明もされていない上に一般公開されている文書に明記されている
以上の3つで、おおまかに言えば「1.使えない場所がある」「2.簡単に干渉される」「3.プライバシー問題」。
ではそれらの問題点を解決するにはどうすれば良いのか?という事で研究チームはGPS以外の既存の電波「Signals Of Opportunity(SOP)」を利用すると説明しています。
この「SOP」とは、例えば「ケータイ基地局の電波」や「Wi-Fiの電波」、あるいは「TV局の電波」や「他の衛星の電波」など地上にある様々な電波の事を指すとの事。
GPSによる3次元測位だけではなく、既存の電波の強弱を利用して各発信源からの距離を測定、複数の情報から正確な座標を割り出すというイメージです。
コチラに詳細なPDFが公開されているのですが、数式だらけで専門用語なども多く、残念ながら筆者には詳細を読み解く事はできませんでした。
まとめ
いかがでしたか?
この技術は自動運転車のために開発されているもので、数十cmの誤差を許さない自動運転をより正確に、より安全にする目的で作られたため装置は結構大きいそうです。
残念ながら今すぐスマートフォンのような小型の機器に搭載できそうにないですが、将来が楽しみですね。