こんにちわ、Hikaru Sanoです。
日本将棋連盟は10月5日、以前より問題視されていたプロ棋士の「対局中のスマホ」について禁止に関する内規を導入しました。
携帯電話が普及してから試験などでは携帯電話やスマホの利用は禁止され、それは明確にカンニングの予防策だった訳ですが、将棋対局中のスマホ禁止には一体どんな意味があったのでしょうか?
将棋ソフトウェアの進化に伴う将棋での不正防止
最近ニュースにもなっていましたが、プロ棋士がコンピュータ将棋ソフトウェアと対局するイベントが以前から何度も開催されていますね。
2012年には「第1回将棋電王戦」が行われ、2003年に現役棋士を引退したものの「永世棋聖」の称号を持つ米長邦雄氏が、伊藤英紀氏の製作した将棋ソフトウェア「ボンクラーズ」に敗れてしまいました。
今や将棋ソフトウェアは有名な棋士にも勝てるようになるまで洗練されてきており、一部のプロ棋士が研究に使用しているという話もあります。
当然コンピュータなので1秒間に数万〜数千万単位の指し手を演算する事ができ、人が考えつかないような指し手も打ってきますし、指し手に対する対策も人間の処理速度や見方も超えてくるでしょう。
ここまでの情報なら、何もスマホを禁止にする必要は無いように思いますね。
問題はスマホで行える「リモートデスクトップ」の方で、対局中に退室し、この機能で自宅のPCにアクセス・操作して将棋ソフトウェアを利用できる、という部分です。
有名棋士や現行プロ棋士にも勝つ事ができる将棋ソフトウェアの存在は、対局中に使う事ができるなら反則以外の何物でもなく、若手棋士を中心に「対局相手が頻繁に席を外すと疑念がわく」とまで言われてしまっています。
これを受けて日本将棋連盟は先月下旬の月例報告会で意向調査を実施、規制への賛同者が大半を占めたため「対局中は電子機器をロッカーに預けること」「将棋会館の敷地外に出ること」を禁止する事となりました。
対局中にスマホ使用が発覚すれば除名を含めた処分の対象になる、とかなり厳しいルール制定に日本将棋連盟の本気を感じますね。
今回は将棋に限った話でしたがこれは多くのボードゲーム競技に影響与える事が予想され、例えば近しいもので囲碁やチェスがそうですし、もしかしたら入試や検定試験などでも採用される可能性があります。
より便利になる事で、不正の幅が広がってしまうというのもなんだかやるせない気持ちになってしまいますね。
まとめ
いかがでしたか?
スマホは目覚ましい技術進化によって多様性に富んでいますが、だからこそ不正や犯罪に利用される可能性が高く素直に技術進歩を喜べない側面が出てきます。
不正や犯罪への利用が悪化して、販売規制や入手規制などがかからないと良いのですが…。