コンピュータでおなじみのブラウザ「Google Chrome」が、Flashのサポートを打ち切る方針を明らかにしました。
かつてFlashは数多くのWebサイトで使われ人気を博していたコンテンツでしたが、そもそも一体どんなものでなぜサポートが終了する事になったのでしょうか?くわしく見ていきましょう!
さらばフラッシュ!また会う日まで
Googleは先日Google製のデスクトップ版ブラウザ『Google chrome』で、「YouTube」や「Facebook」など主要10サイトを除く全てのサイトにおいて、Flashのサポートを段階的に打ち切ることを明らかにしました。
当面はサイト毎に許可すればFlashを再生することが出来る様ですが、最終的には「YouTube」や「Facebook」なども含め全てのサイトでFlashが無効になる予定だそうです。
今回発表されたのはデスクトップ版(コンピュータ版)のGoogle Chromeに関してですが、iPhone版の『Chrome』に変化があるのか気になる所ですよね。
果たしてiPhoneでもFlashが無効になってしまうのでしょうか?
iPhoneとFlashの微妙な関係
実はiPhone版の『Chrome』では、リリース以来Flashを視聴できるようになったことは一度もありません。
と言うよりiPhone自体Flashをサポートしていないので、『Chrome』のみならず『Safari』や『Opera』と言った主要なブラウザでのFlash視聴は不可。
『Puffin Web Browser』のように擬似的にFlashを見ることができるブラウザもありますが、基本的にiPhoneでFlashを視聴することは出来ませんでした。
AndroidフォンではFlashをサポートしている機種が多かったのになぜiPhoneでは一度もサポートされたことが無かったかと言えば、
- Flashはデスクトップ向けなので、iPhoneではデザインが崩れてしまう
- Flashは消費電力を増大させて、iPhoneのバッテリーを大量が大量に消費してしまう
- Flashにはバグが多く、セキュリティ的に不安が残る
- Flashよりも様々な点で優れているHTML5を普及させるため
などの理由が挙げられていますが「App Storeを経由せず、Flashでアプリを配布することが出来る」のが一番の理由では無いかと言われています。
以上のようにiPhoneとは関係の薄かったFlashですが、そもそもFlashとは一体何なのでしょうか?
Flashとは何ぞや?
一般的にはFlashと呼ばれることがほとんどですが、正式名称は「Adobe Flash」。
その名の通りPhotoshopで有名なAdobe Systemsが開発しているWebコンテンツ用のフォーマットです。
主にアニメーションを制作するのに使われていましたが、プログラミング言語を利用することでゲームの作成も可能。
そのためFlashを使った様々なコンテンツが登場し、主に2000年前後のインターネットでは「Flash動画」「Flashゲーム」が匿名掲示板「2ちゃんねる」などで発表され人気を博していました。
Flashで製作されたコンテンツがTVや雑誌で取り上げられ話題になることも多々ありましたが、「YouTube」などの動画配信サービスの登場により徐々に衰退。
「YouTube」は内部的にはFlashの技術を使っているためFlashが全く使われていない訳ではありませんが、以前のように純粋なFlashコンテンツを目にする機会は大幅に減少しました。
そんな流れを受けてAdobeもFlashからオープンな規格HTML5への移行をサポートするなど、Flashは事実上打ち切りの方向へ。
当時「Flashが見えないiPhoneは使い物にならない。Appleは何を考えているんだ」という発言も多く見られましたが、今から考えてみるとAppleに先見の明があったようです。
シェアの大きい「Google Chrome」がFlashのサポート打ち切りを表明したことで、今後ますます衰退が予想されるFlash。
ちょっと寂しい気もしますが、さらなる優れたコンテンツの登場に期待ですね!