こんにちは、yumiです。
先日、パズルゲーム『LINE POP』を運営する「LINE」が同ゲーム内の一部アイテムを巡り、資金決済法に抵触する疑いがあるとして立入検査が入ったとお伝えしましたが、この度関東財務局は「LINE社が資金決済法に抵触している」と認定したことが明らかになりました。
一体どういう経緯なのか詳しく見てみましょう!
LINE、資金決済法に違反
そもそも問題となったのは、ゲームアプリ『LINE POP』で使われるアイテム「宝の鍵」。
この「宝の鍵」を使うと、ゲームを有利に進められるアイテムが入った宝箱を開けられるのですが、その用途以外にも
- 鍵の使用数に応じてゲームを進められる
- 使えるキャラを増やせる
などができる仕様でした。
宝の鍵はログインボーナスとして貰うこともできるのですが、ゲーム内通貨のルピーを使うことにより購入も可能。
ということはアイテムをゲットしたりゲームを進めたり、使えるキャラを増やすためには
- ゲーム内通貨の「ルピー」を購入
- 「宝の鍵」を「ルピー」で購入
という手順を踏む必要があり「結局、宝の鍵も通貨だよね?」ということに。
実際にLINEは昨年5月、社内で「宝の鍵は通貨である」との指摘を受け、同年7月にその旨を記載した資料を作成しました。
しかしその後、宝の鍵の仕様を変更するなどし「通貨に該当しないという説明が可能」と、資料から記載を削除して財務局に提出してしまったんだとか…。
さて「宝の鍵がもしも通貨だと認められたらなにが問題なの?」と思われるかもしれませんが、ゲーム内通貨は資金決済法の「前払式支払手段」で「未使用残高が1,000万円を超える場合はその半額を法務局に供託(※1)しなければならない」と定められています。
しかしLINE側は「宝の鍵は通貨に該当しない=供託する必要はない」としていたため、もしも宝の鍵が通貨と認められた場合は資金決済法に抵触してしまうことに。
※1 供託:ある人が支払うお金を国が代理して受け取っておく制度(引用:供託とは|鈴木行政書士事務所)
そしてこの度、関東財務局は「宝の鍵は通貨」と認定した=LINEは資金決済法に違反していたということが明らかになったというわけです。
LINE側は今後、3月末時点で約125億円に上る供託不足額を支払うことになりますが、「検査結果などの開示は当局の要請によりできない」としながらも「当局からの指摘に誠実に対応する」とコメント。
関東財務局は、社内で通貨の疑いを報告されたのに適切に対応しなかったことを問題視し、役員らに管理体制の改善も求めたそうです。
ちなみに『LINE POP』内の宝の鍵以外に『LINE PLAY』内の「クローバー」も同様に通貨として認定されたとのこと。
私たちユーザーが安心して遊ぶためにも、LINEには適切な対応をとっていただきたいですね…!