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いる?いらない?デジタル教科書の効果と弊害を調べてみた

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こんにちは、yumiです。

先日、総務省が全小中高にWi-Fiを完備する方針を明らかにし、その理由の1つとして「デジタル教科書の普及を目指す」とお伝えしましたが、紙とペンで勉強してきた世代からすると「なんでもデジタルにするってどうなの?」と思ってしまいますよね。

そこで今回は、デジタルを取り入れて効果が得られたケースとともに、その弊害や課題についても見ていきたいと思います!

デジタル教科書で学力向上?

まずは、デジタルを取り入れて効果が得られたケースから。

Appleは学生や教員に対して特別価格で自社製品を販売したり、金利0%のAppleローンを提供したりなど「教育現場でのApple製品活用」に力を入れており、その一環で昨年8月、失業率が18%で「児童1人あたりの教育支出額は全米平均の約半分」というアリゾナ州ユマの小学生全員にiPadを、教師にはiPadとMacBookを配布しました。

またただ配布するだけでなく、Appleの社員が学校まで出向き「iPadを授業で活用するためのトレーニング」を年間で17日間実施したそうです。

その甲斐があってか、最初は「iPadなんてゲームをするためのものでしょ?」と思っていた教師の考えにも変化が現れ、子どもたちも勉強やプレゼンにiPadを活用するなど学習意欲を高めてくれたそう。

さらにカリフォルニア州南部のCoachella Valley学区では2013年、学区内の生徒2万人にiPadを配布。

こちらはAppleの支援ではなく学区独自のもので4,200万ドル(約45億6,000万円)がかかったそうですが、学区の教育長ダレル・アダムズ氏によるとなんと「高校の卒業率が65%(2011年)から82%(2015年)に上昇した」とのこと!

Photo via Visualhunt.com

直接的な「学力向上」ではないものの、勉強に興味を持つ生徒が増えた…ということなのかもしれませんね。

しかしデジタル教科書やタブレット導入に関しては課題も多く、例えば日本でいち早く「ICT(情報通信技術)教育」を始めた佐賀県武雄市を見てみると…。

デジタル教育には多くの課題も

2015年、小中学生全員にタブレット型端末を使った授業を開始し大きな話題となった佐賀県武雄市ですが、蓋を開けてみるとトラブルが頻発。

当初は扱いやすさや操作性に優れているiPadを導入する予定でしたが、なぜか最終的に激安Androidタブレットを導入した結果「充電できない」「起動できない」「音が出ない」などの故障が多く、なんと不良品率は8%にものぼっていたそう。

また、生徒が一斉に資料やテストなどをDLするとサーバーに負担がかかり正常に接続できないなどのトラブルも。授業がストップし、1コマ45分の授業で10分近くも時間をロスするケースもあったそうです。

さらにヨーロッパを中心に日・米を含め34ヶ国の先進国が加盟する国際機関OECDは「小中学校へPCやタブレットを積極的に導入しても、児童生徒の学力向上を得ることはできないばかりか、却って学力低下につながる恐れがある」という調査結果を発表。

教育現場でのIT化の促進は社会における経済格差を助長する可能性があると警告を発しています。

Photo via VisualHunt.com

もちろん上述したアメリカのケースのように「生徒が勉強に興味を持つ」という点には優れているのは確かかもしれませんが、学力向上に関係ないと言われると導入に疑問が持たれますね…。

とは言えこれから先IT先進国となるためには子どもの時からデジタルに触れる機会があるのは良い気もしますし…みなさんは教育現場へのデジタル導入、改めてどう思われますか?


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