こんにちは、yumiです。
かみあぷでも連日お伝えしていた、Apple VS FBIのiPhoneロック解除を巡る争い。
この問題はすでに終息しましたが、争いが始まったとき親会社であるFacebookとともに即座に「Apple支持」を表明していた世界最大のメッセージアプリ『WhatsApp』が、自社でも政府でも解除できない完全暗号化をアプリに実装したと発表しました!
そうすると気になるのが、日本で一番のメッセージアプリである『LINE』。LINEでは暗号化についてどうなっているのでしょうか?
『WhatsApp』完全暗号化を実装
世界で10億人を超えるユーザーがいる、メッセージアプリ『WhatsApp』。この度、アプリ内でのやり取りを完全に暗号化したと発表しました。
暗号化の対象はメッセージだけでなく、
- 写真
- 動画
- 添付ファイル
- ボイスメッセージ
- グループチャット
- 音声通話
も含むとのこと。送り手と受け手以外は、WhatsAppでも解除できなくなるそうです。
この同社の動きは先ほど述べたApple VS FBIの争いが関係しているようで、『WhatsApp』のヤン・コームCEOはその争いが始まった際、
「私はティム・クック氏と、彼のプライバシーに関するスタンス、そしてAppleのユーザーデータ保護の努力を尊敬してきた。(ティム・クック氏が公開した)ユーザーへのメッセージで書かれていることに全面的に賛成だ。こうした危険な前例ができることを許してはならない。我々の自由と権利が脅かされている」
といち早くApple支持を表明していました。
実はコームCEOはウクライナ出身。
旧ソ連の共産党下で、人々が自由に発言することができなかったことがアメリカに移住した理由の1つであり、今回の暗号化実装について「司法当局の立場も理解しているが、ユーザーのプライベートな通信内容を犯罪者から守ることは、我々が最も大事にしている信条の1つである」と公式ブログ上で説明しました。
これによりもし政府から情報の提供を求められても、WhatsAppは政府に協力することができなくなります。
さて、こうなると気になるのが日本で最大のメッセージアプリである『LINE』。LINEは暗号化の実装はされているのでしょうか…?
LINEは暗号化実装されている?
実は『LINE』は、2015年10月に暗号化を実装済み。しかし暗号化されたやり取りをするには、アプリ内での設定が必要となっています。
「歯車アイコン」→「トーク・通知」をタップし、
「Letter Sealing」をオンに。これで暗号化された状態で、メッセージのやり取りが可能となります。
ただしこれは、やり取りする友だちもオンにしていなければ無効。そして暗号化される内容もテキストメッセージと位置情報のみとなっており、グループトークなどには適用されません。
この機能が実装された去年10月の時点で「ゆくゆくは全ユーザーに実装する(グループトークも含む)」と言われていましたが、現在もまだそこまでには至ってないようですね…。
AppleとFBIの争いは他のIT企業まで影響を及ぼしています。日本もセキュリティに関して世界から遅れを取らないよう、企業のみなさんには素早い対応をしていただきたいですね…!