ごきげんよう、菊太郎です。
アメリカのアプリ分析会社が、世界のiOSアプリ歴代ランキングを発表しました。
その中で、日本のランキングは世界ランキングと大きく異なっていたとのこと。
一体なにが違うのか、そしてその理由とは何なのでしょうか…?
ランキング上位はゲームばかり
アメリカのアプリ分析会社App Annie社が世界各国のiOSアプリ歴代ランキングを発表しました。
発表したランキングは以下の通り。
- ゲームアプリ 歴代ダウンロードランキング
- ゲームアプリ 歴代収益ランキング
- トップゲームアプリ 使用状況ランキング
- ゲーム以外のアプリ 歴代ダウンロードランキング
- ゲーム以外のアプリ 歴代収益ランキング
- ゲーム以外のトップアプリ 使用状況ランキング
このうち特に興味深かったのは、「トップゲームアプリ 使用状況ランキング」。
このランキングは、ダウンロード数・収益ともに上位のゲームアプリの中で、どれだけ現在利用中のユーザーが多いかというもので、日本では第1位が『パズドラ』、2位が『モンスト』という結果になりました。
日本でこれだけ人気なんだから、世界でもさぞかし人気なんだろうなぁ…と思いきや、なんと世界の利用状況ランキングではベスト50圏外。
つまりこれらのゲームが人気なのはほぼ日本だけで、収益的には上位に位置していても世界的にはものすごくマイナーなアプリなんですね…。
さらに世界ランキング上位のゲームが日本では比較的低い位置にあったり、日本だけ他の国とは状況が大きく異なっていました。
なぜ日本ではこのようになっているかと言えば、その理由は大きく分けて二つあったようです。
理由1:日本人は英語が苦手だから
まず一つ目は「日本人は英語が苦手だから」。
インターネットの世界において共通言語は英語のため、言語のベースが英語になっているアプリは多くなっていますが、悲しいことに日本人の多くは英語が苦手。どうしてもゲームを始めるハードルが高くなってしまいます。
もっともこれらのゲームは日本語にも対応しているものが多いですが、時折英語むき出しの文章があったり、怪しい日本語があったりするので、日本人には取っつきにくいのも事実。
しかも、ゲーム内で他のプレイヤーが話しかけてきても英語だと受け答えが出来ないため、スマホゲームの醍醐味である仲間作りなどが楽しめず、遊ぶのは日本人ユーザーの多い国産ゲームだけということになりがち。
現にApp Storeにも「日本語に対応していないので★1です」というツッコミたくなるようなレビューが多々あったりするので、日本語じゃないことが原因でゲームが出来ない人は予想以上に多いようです。
理由2:リアルなデザインが受けなかったから
そしてもう一つの理由は、「デザインが日本人受けしなかったから」。
日本で流行している『パズドラ』『モンスト』『白猫』をはじめ、App Storeで上位になっているゲームの特徴はどれもキャラクターがカワイイということ。
日本のアプリランキングをぱっと見ても、リアルな3Dキャラクターが描かれているアイコンはほとんどありません。
海外では男くさい中年ガチムチマッチョの人気が高いですが、日本では真逆の女性的なさわやか系美少年が人気。
しかも銃や斧で戦うようなリアルさよりも、魔法で戦うようなファンタジーさを求めるお国柄なので、現実にいるようなたくましい男性が主人公だとどうしても受けが悪いようです。
日本では最新の3Dをふんだんに使ったリアルなゲームよりも、古典的な2Dアニメ塗りの方が評価が高いため、不思議がる海外の人も多いとか。
実はこれは据え置き型ゲームの時代からも言われており、世界中を席巻しているゲームなのに日本ではほとんど話題に上がらず撤退する海外メーカーも続出。やっぱり何年経っても日本人の好みは変わらないようですね。
もう一つ日本独自の傾向として、英単語アプリや辞書アプリなどの勉強系のアプリの売れ行きも良いそうです。世界で売れているアプリのほとんどはゲームなので、この傾向も非常に珍しいとか。
日本のフィーチャーフォンは独自の進化を遂げたため、ガラパゴスケータイと揶揄させることがありましたが、日本のゲームも独自の進化を遂げたガラパゴスゲームなのかもしれませんね。