次期iPhone(通称:iPhone 6s)の情報が次々と出てきていますが、その中のひとつに「メモリが1GBから2GBに倍増する」というのがあります。
Androidでは4GBを超えるメモリを搭載している機種もあるのに、「iPhoneはやっと2GBになった…」と聞くと、Androidに比べて随分性能が悪そうな印象ですよね…。
そこで今回は、iPhoneのメモリが増えるどうなるのかと、なんで今までメモリが増えなかったのかを中心に解説してきます。
3年ぶりにメモリが増量か?
現在、Androidフォンのメモリは2GB~3GBのものが多くなっていますが、iPhoneは現行機種のiPhone 6でさえ1GB止まり。なんとiPhone 5以来、3年間メモリが全く増えていないことになります。
iPhone 5s時代は1GBのメモリでも快適に使えていましたが、iPhone史上最大の画面サイズとなったiPhone 6 Plusではメモリ不足が深刻化。
まもなく登場すると見られているiPhone 6sでは久々にこのメモリが増量するとみられていますが、一部ではiPhone 6sの目玉になると見られている「感圧タッチ」以上にメモリ増量が期待されています。
今回は、そんなメモリについて詳しく解説していきますよ!
そもそもメモリって何ぞや
メモリ(RAM)とは簡単に言ってしまえば作業領域のことで、例えるならば「作業机の広さ」。端的に言ってしまうと、iPhoneがもたつかずにサクサク動くかどうかは、OSやCPUだけでなくメモリも大いに関係してきます。
メモリ不足に陥ると現れる症状は以下の通り。
- 画面がカクカクしてしまう
- iPhoneが固まって、操作できなくなる
- 勝手に再起動してしまう
- キーボードがもたついて、うまく動かなくなる
- たくさんタブを開くと、ブラウザが落ちやすくなってしまう
iPhone史上最大の画面サイズとなったiPhone 6 Plusではメモリ不足が深刻化したのは先に述べた通りですが、これは、画面のサイズが大型化したことにより描写領域が増えてより多くのメモリを消費するようになったからと言われています。
現に、画面の小さいiPhone 5sではサードパーティ製のキーボードを使ってもそれなりに使えるのに、画面の大きいiPhone 6 Plusでサードパーティ製キーボードを使うと、切替に異常なほど時間がかかったり、キーボードが表示されなくなることが多発。目に見える形でメモリ不足が問題になっていました。
そんなわけでメモリ増量が望まれているiPhoneですが、なぜ今までiPhoneのメモリは増えずにいたのでしょうか?
メモリが増えなかったわけ
現在Androidフォンのメモリは2GB~3GBが主流。これだけを見ると「AndroidはiPhoneに比べてさぞかし快適なんだろうな〜」と感じますが、メモリの多いAndroidよりもメモリの少ないiPhoneのほうが動作が快適という衝撃的な調査結果も出ています。
なぜ、メモリの少ないiPhoneの方がメモリの多いAndroidよりも快適に動くのかと言えば、それはiOSはAndroidと違って少ないメモリでパフォーマンスを発揮できるように設計されているから。AndroidはiPhoneの4~8倍のメモリを消費してしまうため、iPhoneと同じパフォーマンスを実現するには余裕を持ってメモリを搭載しなければなりません。
ただし、メモリは多ければ多いほどいいというわけではなく、メモリを大量に積むことによるデメリットも2つほどあります。
1つは、単純にコストの問題。単純計算でメモリが倍増すればメモリ代も倍増するので、ただでさえ高価なiPhoneがさらに高くなってしまいます。
そしてもう1つはバッテリーの問題。メモリを大量に積んでしまうと発熱量が多くなり、結果としてバッテリーの持ちが悪くなってしまうと言われています。
以上の点を考慮した結果、Appleは「パフォーマンス、バッテリー、コストを考慮した結果、現段階ではiPhoneのメモリを1GBに抑えるのが最適」という判断を下したのでしょう。今までメモリがずっと据え置きだったのは単にコストの問題だけでなく、Appleとしても一番ベストなバランスを求めた結果だったんですね。
去年発売したiPad Air 2では2GBのメモリが採用されましたが、マルチタスクが快適に行えるようになり、全体的にサクサクとした操作感になりました。
今まで以上に快適に操作するためにも、次期iPhoneはぜひともメモリが倍増して欲しいですね!