他のスマホメーカーが軒並み赤字を続けている中、なんとAppleが全スマホメーカーの利益の92%を独占しているという報道がありました。
サムスンやシャオミ、ソニー、HTCやノキアなど他企業に比べて、なぜAppleだけがそこまで絶好調なのか気になる…。
ということで今回は、絶好調すぎるAppleの秘密を探ってみようと思います!
なぜApple「だけ」が利益を独占しているのか
「スマホを売ることによって得られる利益の92%をAppleが占めていて、残りの8%を他のスマホメーカーが分け合っている」という衝撃的なニュースを、米ウォールストリート・ジャーナルが報道しました。
世界のスマホ市場でAppleのシェアはわずか10%台なので、Appleは少ない台数しか売っていないのに、莫大な利益を得ている事になります。
スマホ市場における利益をほぼ全て1社が独占しているのは凄まじい状況ですが、なぜAppleはここまで利益を出すことが出来たのでしょうか…?
鍵は「価格」にあった
ここで注目したいのが、iPhoneとAndroidの平均価格。
- iPhoneの平均価格:624ドル
- Androidの平均価格:185ドル
上記のように、iPhoneはAndroidの3倍以上の値段で売られています。
価格が高いということは、売れる台数は少なくなるけれど、1個売ったときの利益は大きくなるということ。
つまり、販売「台数」よりも販売「価格」を重視したのが、Appleが飛躍した理由だったんですね。
海外では「多少投げ売り状態でも良いから、とにかくシェアを増やせ!」ということで、Androidの超激安端末が売られることはありますが、Appleは「安売りはしない」というスタンスをずっと固持。
1台の利益を重視していたAppleの戦略が功を奏した形になったわけです。
売り上げ数はは少ないのに最大の利益を生み出すAppleは凄まじいですが、ここまで絶好調なのは「戦略の成功」以外に、他スマホメーカーの事情もあったようです。
ライバルがこぞって不振な理由
Appleが絶好調な一方で、ほかのスマホメーカーは軒並み不振になっています。
- サムスン電子→7四半期連続で前年実績を下回る
- 台湾宏達国際電子(HTC)→2億6100万ドルの赤字
- ノキア(Microsoftの携帯部門)→最大7800人の従業員削減
などどのスマホメーカーも苦境に経たされていますが、その理由の一つはHTCの端末「One M9」の不振に見られるような「Android高級端末の不振」。
これは消費者の意識が、
- iPhoneは高性能だから、多少高くてもかまわない
- Androidは性能が低いから、安くないと欲しくない
と、固定されたのが原因と言われています。
日本ではiPhoneもAndroidも同じような価格帯ですが、国によっては高級端末はiPhone、激安端末はAndroidとハッキリと棲み分けがされており、現に高級端末の半数以上がiPhoneで占められているとか。
なので他のメーカーは利益の低い低価格なスマホを泣く泣く製造している…という状況が続いているわけです。今の状況だと、高級スマホでAppleに立ち向かうのは難しそうですね…。
さて、Appleの好調ぶりと他社の不振ぶりは分かりましたが、それはこの先も続くのでしょうか?
Appleの天下はいつまで続くのか
iPhone 6/Plusが歴史的な販売台数を記録し、飛ぶ鳥を落とす勢いのApple。
しかしこの先もAppleが好調でいられるかどうかは、次期iPhone(通称:iPhone 6s)にかかっていると言われています。
ただしiPhone 6sに関しては、
- 買い換えの時期に繋がるから、iPhone 6よりも売り上げが見込まれる
- iPhone 6が売れすぎたため、買い控えが発生する
- メモリが増えるのがほぼ確実なので期待は大きい
- 高級スマホ市場は成熟期を迎えたので、今後は販売は伸び悩むだろう
など、専門家でもの間でも売り上げ予測は真っ二つに分かれている状態。まだ具体的な情報が出ていないので、どうなるかは誰にも分からないですよね…。
ただしウォールストリート・ジャーナルの調査によると、iPhoneユーザーの8割以上が「買い換えるならiPhoneを買う」と回答しているので、「iPhone 6以上の売り上げを記録するかは分からないが、急激に販売台数が伸び悩むことはない」という見込みが濃厚。
おそらく最低でもこの先数年はAppleの天下が続くのではないかと見られています。
かつてスマホの覇者と言われていたBlackberryが、新興スマホのiPhoneにほんの一瞬で負けてしまったように、スマホ業界は一瞬で流れが変わってしまいがち。
iPhoneがこの先もスマホの覇者でいられるのかどうか、注意深く見守っていきたいですね…!