ども!ともぞうです。
3月に「日本オンラインゲーム協会(JOGA)」が、ソシャゲの有料ガチャに関するガイドラインを発表していましたが、今度はスクエニ・セガなどが加盟する「コンピュータエンターテインメント協会」が新ガイドラインを発表しました。
気になる内容ですが、結局のところJOGAのものとあまり変わらない内容となっており実質的に意味があるものになるのか注目が集まっています。
加熱する課金問題に業界として対応すべく作られたはずのガイドラインですが、両方のガイドラインを比較しながら何が違うのか解説いたします!
内容的な差はなし、結局確率表示さえすれば課金上限を設定しなくても良い
今回一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(以下、CESA)が制定したのは、「ネットワークゲームにおけるランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」。
分かりやすく言えば、ソシャゲの「有料ガチャに関するガイドライン」という訳です。
ここであれ?少し前にそんな話なかったっけ?と思った方、正解。3月には「日本オンラインゲーム協会(以下、JOGA)」が同じようなガイドラインを発表していたので覚えている方も多いはず。
ややこしいのは、各企業が所属する業界団体が異なるためにそれぞれの団体がガイドラインを発表している点。ユーザーとしては「なんで一個にまとめて統一したガイドラインを作らないの?」って思っちゃいますよね。
そんなガイドラインですが、既に他の業界団体が発表していただけに今回のCESAのガイドライン制定では「提供割合や課金上限に関する記述がどう違うのか」に注目。発表資料からざっくりポイントを書き出すと以下のようになります。
- 提供されるすべてのガチャアイテムの提供割合が分かる表示を遵守する
もしくは提供割合を表示する代わりに、以下のいずれかを選択できる
- レアアイテム入手の推定金額はガチャ1回分額の100倍以内か、上限を超える場合には推定金額・倍率を表示する
- レアアイテム入手の推定上限を5万円以内か、上限を超える場合には推定金額・倍率を表示する
- レアアイテムの提供確率の上下限を表示する
- ガチャアイテムの種別毎に割合を表示する
これと先に発表していたJOGAのガイドラインの同じ部分を改めて見てみると、書き方は違えども実質的な内容はほぼ一緒。
結局のところ「全てのガチャアイテムの提供割合を表示していれば、課金上限を設定しなくてもよい」ですし、最低限「アイテム別の確率」さえ表示していればガイドラインを遵守しているということになってしまいます。
さっそくこのガイドラインへの賛同を発表しているスクエニのリリース記事を見ても、やはり対応するのは提供割合表示で、課金上限などを設けるものではないようです。
とは言え今までに比べれば一歩前進とも言える訳ですが、一時ガチャで問題となった『グラブル』も提供確率を表示しているので見てみると…
一番レアなSSレアは提供確率6%で一瞬高そうに見えるのですが、キャラ別に見ると0.076%とトンデモなく低い確率になっています。
これじゃあ結局のところほしいキャラまで課金してしまうと言った問題の、根本的な解決となるガイドラインとは言い難いですよね。
ユーザーとしてはよく分からない業界団体は一つにまとめた上で、レアアイテム(キャラ)の個別提供割合にまで踏み込み、業界の自主規制となりうるガイドラインを作られることに期待したいですね。